「もう暑くなるの早すぎ」という悲鳴にも似た声
魚を釣ったり、プールで歓声を上げたり、花火の光に息をのんだり。
ただ今年の夏は、楽しみの傍らに「もう暑くなるの早すぎ」という悲鳴にも似た声があった。
各地で“観測史上最高”気温を更新し続けた、今年の愛媛の夏。
楽しい思い出とともに、記録的な暑さもまた、深く刻み込まれた夏を振り返る。
平年より5日早い梅雨明け、そして記録更新へ
「釣り堀に行って、魚を釣って、焼き魚にして食べた」「おばあちゃんとお母さんと弟と行ったレオマのプールが楽しかった」と振り返る子供たち。
「2人で三津浜の花火に行った。めっちゃきれいでした」と思い出にひたる高校生たち。
この夏、町の皆さんはいろんな思い出がある様子。
その一方で…
街の声:
「ずっと暑かったですね」
「めっちゃ暑かった。まぶしかった」
「もう暑すぎて、やばいです。暑くなるのが早すぎ」
そう、やっぱり今年も暑かった!

梅雨明けとともに暑さもぐんと上昇
「梅雨明けいつだろうと思ってたら、きょうだったんですね」
今年、四国地方は7月12日に梅雨明けした。
平年より5日早い梅雨明けととともに、暑さもぐんと増していった。
7月15日、西条市は全国トップの最高気温38.1℃を観測。
去年8月以来、観測史上1位タイの“危険な暑さ”となった。
そして8月3日、松山市で1890年からの統計開始以来、観測史上最高となる37.8℃を観測したほか、今治市大三島も38.5℃とこちらも観測史上最高を更新。
これには、ドイツから島を訪れたサイクリストも「超暑いね、サイクリングは楽しいけど」とまいった様子。
横浜からやって来た観光客も「サウナ好きなんですけど、サウナ入ってるみたい」と話した。

動物たちも人間も
暑さがこたえるのは人間だけではない。
小川日南キャスター:
「この暑さの中、ボルネオオランウータンは大きな扇風機の前で涼んでいるように見えます」
長い鼻を器用に使って水浴びするゾウに…
頭だけ日陰に入れていたヤマアラシも、暑さを避けるためか、土管の中にすっぽり入ってしまった。
動物たちもそれぞれ工夫しながら暑さをしのいでいるようだ。
また暑さで体調不良も増加。
特に今年は熱中症による119番通報も多発した。
通信指令室(119番対応):
「はい119番です。火事ですか救急ですか。意識はしっかりされとるけどぐったりしている。救急車向かわせますので」
松山、東温、伊予の3つの消防本部エリアから119番通報を受け付けていて、松山圏域消防指令センターは、暑さで体調を崩した人たちからの救急要請が相次いだ。
松山市では7月に201人が熱中症で搬送された。6月の搬送者が15人だったのに対し、約13倍にあたる数字だ。

愛媛が誇るミカンやおいしいかき氷にも影響が
この暑さは、愛媛が誇るミカンにも被害を及ぼした。
ミカン農家・阿部修士さん:
「かん水設備がない所で、今すぐにでも水がほしい状況で干からびてる状態ですね」
宇和島市吉田町のミカン園地では、連日の暑さと少雨で葉っぱが枯れたり、ミカンが日焼けしたりするなどの被害が出た。
阿部さん:
「やはりここまで生産してきて、水がないことでミカンがなくなっていくのは辛いので。なんとか雨が降ってほしい」
県内各地は涼しい「もの」や「場所」に人が集まった!
今治市の老舗かき氷店は、連日の猛暑で客足が例年と比べ、3割ほど増。
かき氷を食べた人は、「体が冷えました。氷の質感が違いますね。スムージーみたい」と大満足だ。

夏休みもプールに博物館に子供たちは大忙し
夏休みが始まるとプールは大にぎわい。
松山市の「アクアパレットまつやま」では、子供たちが水しぶきを上げながら楽しく遊んでいた。
こちらの施設は7月、8月で、去年より6000人ほど多い約6万人が訪れたという。
一方、新居浜市の県総合科学博物館で行われた「はたらく車」をテーマにしたイベントでは、冷凍食品やアイスクリームなどを運ぶマイナス5℃に設定された冷凍車が大人気。
涼しい体験をしながら、学びを深めた子供たちだった。

四国カルストには、県の内外から多くの観光客が
また「山の日」の8月11日、高知との県境にある四国カルストには、県の内外から多くの観光客が。
観光客(愛知から):
「ここは景色が良くて最高ですね」
「テント建てたりいろいろした」
「それが楽しかったね。僕は避暑地巡りじゃないけど、軽く北海道に行くくらいの気持ちでやってきました」
訪れた人たちは高原ならではの涼しさと、絶景を楽しみながらゆったりとした時間を過ごしていた。


