シリーズ「命と未来をまもる」。富山県氷見市で500件以上の浸水被害があった豪雨から10日で2週間です。
氷見市内では今も60人近くが避難所生活を送っていて、被災地では次の住まいをどうするのかが課題となっています。
土砂崩れによって自宅が住めなくなった男性の2週間を追いました。
*土砂崩れ・浸水被害 向柴晃一さん
「だいぶ(家の)中の物は片付けたんですけど、まだまだですね。現実がだんだんと見えてきてショックが大きい。1週間経って、つらいものが余計に増えた」
氷見市余川に住む向柴晃一さん、54歳。家族5人で暮らしていた家は、豪雨の大きな被害を受けました。
土砂崩れが起きたのは、27日の午前5時ごろ。当時、向柴さんは家族と2階にいました。
*土砂崩れ・浸水被害 向柴晃一さん
「爆発するように、コンクリートがドーンという(音がした)しばらくして建物ごと倒れてきそうになり避難した」
裏山の斜面が崩れ、大量の土砂が住宅に流れ込みました。
Q「玄関には入れない?」
*土砂崩れ・浸水被害 向柴晃一さん
「入れないですね。相当な土砂だと思う」
土砂は玄関をふさぎ、1階のリビングにも流れ込みました。
*土砂崩れ・浸水被害 向柴晃一さん
「もう、どうしていいのかわからない。このままここに住めるのかもわからない」
*社会福祉協議会 職員
「使えるものと使えないものを分けてもらって。今ここは危険だから、そんなすぐには」
豪雨から6日。
リビングの床には5センチを超える土砂が残ったままでした。
訪れたのは氷見市社会福祉協議会の職員です。
泥のかき出しや災害ごみの片付けなどを手伝うボランティアの支援を受けられることになりました。
*土砂崩れ・浸水被害 向柴晃一さん
「「前向きに」って思うけど、現状を見るとため息ばかり出てしまう。家の中の泥が少しでも早くなくなることがうれしい。ボランティアの方に来てもらって、一気にきれいになることを期待している」
一方、大きな問題となっているのが「住まい」です。
向柴さんは土砂崩れが起きてからすぐに、自宅近くの公民館に家族と避難。
避難所の集約化に伴って、今は自宅から6キロ離れたふれあいスポーツセンターで過ごしています。
*土砂崩れ・浸水被害 向柴晃一さん
「落ち着く場所がほしい。じっくり休めないので」
自宅の片付けや復旧のめどは立たず、さらに、自宅の隣にある仕事場も土砂で使えなくなり、仕事ができない状態が続いています。
*土砂崩れ・浸水被害 向柴晃一さん
「市役所に行って、応急仮設住宅の相談をしてきた。そんなに数は無いみたいで(入居は)抽選になると言われた。民間の(賃貸住宅)もなかなか見当たらない」
氷見市では、応急的な住まいを確保するため、市営住宅の提供や民間の賃貸住宅の活用などの準備を進めています。
しかし、入居に必要なり災証明書の発行がまだ進んでいないことや、希望する人すべてを受け入れられるだけの十分な数が確保できていないなどの課題があり、まだ進んでいません。
ボランティアの力を借りながら、家の片付けが少しずつ進んでいます。
*土砂崩れ・浸水被害 向柴晃一さん
「助かりますね、ありがたい。一番期待したいのは家が直ること。大工に相談をしたら難しいと言われた。(元の家に)住めるようになることが一番いい。生まれてからずっとここに住んでいる。54年ここにいるので思い出はありますね」
その一方、避難所での生活が長期化し、いまも日常は戻っていません。
*土砂崩れ・浸水被害 向柴晃一さん
「避難生活が長くなりそうかなと。避難所生活から次のステップの家に行きたい」
