台風24号が熱帯低気圧を経て温帯低気圧へと変わり、秋雨前線と重なりながら近畿地方に大雨をもたらしました。
9日午後5時ごろ、発達した雨雲は近畿地方から東へと離れていっており、近畿地方の大雨の峠は越えたものの、東海地方では引き続き警戒が必要です。
片平敦気象予報士が今後の雨の状況について解説しました。
■「温帯低気圧に変わった」は安心情報ではない
【片平気象予報士】
台風が温帯低気圧へと変わったと聞くと、危険が和らいだように感じるかもしれません。
しかし、熱帯低気圧はあたたかい空気だけを力の源とするのに対し、温帯低気圧はあたたかい空気と冷たい空気がぶつかり合うことで勢力を保ちます。
南側にはもともと熱帯低気圧だった湿った空気が大量に残っているため、変化した後のほうがむしろ雨脚が強まるケースもあります。
■東海では飛騨川が「レベル4」 氾濫危険警報が発令中
近畿地方の雨雲は東へ移っており、今度は東海地方が心配な状況です。
9日午後5時時点で、岐阜県を流れる飛騨川では、レベル4「氾濫危険警報」が発令されています。
この上になると、『氾濫が発生します』というレベル5の段階しかないため、東海地方では大きな川でもすでに危険な状況に達しつつあります。
■雨がやんでも終わりではない 地面に染み込んだ雨水に注意
近畿や徳島ではすべての警報が解除されましたが、『雨がやんでも油断しない』ことが重要になります。
雨が地面に染み込んだ状態は、雨が上がってもすぐには解消されません。
染み込んだ水が地中から抜けるまでにはどうしても時間がかかり、その間は土砂崩れなどの危険が続きます。
和歌山県や大阪府南部の和泉山脈周辺、淡路島南部では今も地中の水分量が高い状態にあり、少しの雨でも危険性が高まりやすいといいます。
山の近くや川沿いへの外出は、天気が回復してからも慎重な判断が必要です。
■秋雨前線が「動けない」理由 夏と秋の空気が拮抗
秋雨前線が居座り続けているため、今週末から週明けにかけても秋の長雨が続く見通しです。
本来、秋の空気が強ければ前線は南へ押し下げられてなくなりますが、先週の台風がもたらした熱帯のあたたかい空気がまだ残っており、日本付近でぶつかり合う状態が続いています。
南の夏の空気と北の秋の空気が拮抗している限り、今の状況は少し長引きそうです。
近畿地方では大雨のピークは越えたものの、雨と暑さの両方に備える必要がありそうです。
(関西テレビ放送「newsランナー」2026年9月9日放送)
