残暑厳しい日々が続く日本列島。北海道では早くも秋の味覚『サンマ』の水揚げが始まっている。今季の価格の見通しは?福岡の店を取材した。
前年同時期と比べ漁獲量が激減
秋の味覚の代表ともいえるサンマ。ジューシーで脂の乗った香ばしい焼きサンマは食欲をそそる。

2026年の水揚げが、早くも本格化しているサンマ。福岡での販売状況について“博多の台所”としても知られる柳橋連合市場(福岡市中央区)を取材した。
「こちらのサンマ1尾1000円。そしてこちらは1300円。高い!」とリポートする記者も驚くほどの高値となっていた。
市場内に店を構える『仲西鮮魚店』。この日に入荷したサンマは僅か1箱だけ。前年の同じ時期と比べ、激減している。仕入れ値も上がっていて、この店では前年の同じサイズのサンマと比べ、約2倍の650円で販売していた。

『仲西鮮魚店』の仲西慶紘さんは「あんまり獲れてないですよ今年、多分。もう全然入って来よらんですもん。去年のよりも値段もちょっと高いというのもあるんで、ちょっと売れ行きがあんまりよくないですよね」と渋い表情だ。

買い物に来た客も…。
「前は200円くらいでした。だから最近、ちょっと買ってないです」(50代女性) 。

「昔は3匹で100円ぐらい。今はちょっとやっぱり高いかもしらんけどね」(70代女性)。

なぜここまで価格が上がっているのか。その背景にあるのが深刻な不漁の見通しだ。
0歳魚と1歳魚で分れるサンマ
水産研究・教育機構の調査によるとサンマの漁場となる北西太平洋の2026年の来遊量は、2025年と比べ、6割以上少ない42万9000トンとみられている。これは2003年に調査を開始して以来最も少ない予想だ。

そもそも漁獲されるサンマは0歳魚と1歳魚に分かれていて、0歳魚は体長が29cm未満の小さいサンマ。一方、1歳魚は29cm以上に成長したサンマで、スーパーなどに並ぶ食用のサンマは本来、この1歳魚がメインとなる。

水産関連の調査によると1歳魚の割合は2025年が約60%だったが、2026年は17%程度に留まっていて、生まれたばかりの0歳魚が約8割という状況となっている。

産地から遠く離れた福岡でも愛されてきたサンマだけに入荷の減少は鮮魚店にとっても悩ましい状況だ。

『仲西鮮魚店』の仲西さんは「秋を代表する魚じゃないですか。自分たちは秋口になるとやっぱりサンマ売っていきたいですからね。だけどやっぱり金額が上がれば、消費者の方たちはそれだけ財布の紐も堅くなってくるだろうし」と不安な表情を浮かべる。

価格だけを見ても2025年とは大きく異なることになりそうな2026年のサンマ。来遊量が、過去最低水準とされるなか、新物の旬の味を楽しめる機会は、例年以上に貴重だ。
(テレビ西日本)

