夏休みが終わり、新学期がスタートするこの時期。子どもの心の変化に特に注意が必要だ。
厚生労働省によると、全国の小中高生の自殺者数は増加傾向で、2025年は過去最多の538人だった。月別で見ると、特に夏休み明け前後の9月に急増している。

不登校などの悩みが出やすいというこの時期。小さな変化を見逃さないよう周囲の大人にできることを専門家に取材した。
体調不良や口数の変化は「心の危険信号」
高知市にある「高知県心の教育センター」には、年間のべ2000件の相談が寄せられる。所長の松岡英樹さんは、生活リズムが激変する休み明け特有の子どもたちの「変化」に目を配る重要性を指摘する。
「おなかが痛い」「頭が痛い」といった体の不調の訴えをはじめ、食欲の低下や口数が減るといった日常の小さな異変が、子どもたちからの信号になるという。

松岡所長は、大人の接し方について「何かをしながら聞くとかではなくて、話しても大丈夫だなというような表情で聞いてもらうとお子さんは安心して話してくれる」と語る。以前は保護者からの相談が中心だったが、最近は子ども自身から電話をかけてくるケースも増えているという。
相談受付の延長やLINE相談窓口の拡充も
公的な支援機関も態勢を強化している。高知地方法務局では、学校や家庭内のトラブルに悩む子どもや保護者のための無料相談窓口「こどもの人権110番」の受付時間を延長する強化週間を実施している。(9月3日まで)
電話で相談することに抵抗がある方もアクセスしやすいよう、LINEによる相談窓口も開設されている。

スマートフォンのカメラでQRコードを読み取るだけで、公式アカウントから気軽にトーク形式で悩みを相談できる仕組み。近年はSNSでのトラブルに関する相談も増えているという。
高知地方法務局人権擁護課の滝川正二課長は、「学校が始まるこの時期は気持ちが沈んだり、誰かに話したい、ということがあると思う。そのような時は法務局に電話していただけたら」と呼びかける。

抱えている不安やつらさは、誰かに打ち明けるだけでも気持ちが軽くなるかもしれない。身近な人や窓口で相談してみてほしい。
相談窓口
【こどもの人権110番(高知地方法務局)】電話番号:0120-007-110
【高知県心の教育センター】電話番号:088-821-9909
