一体誰が、何のために。山口県の老舗和菓子店の店主が殺害された事件は、多くの謎が浮かび上がったままです。
「まじめな方。一生懸命仕事されていた」
深緑色の包装紙に描かれた、「宇いち饅頭」の文字。山口県美祢市の名物をうたうこのまんじゅうは、地元で採れる石灰石をイメージして作られたため見た目は素朴ですが、まろやかな味わいが長年評判を呼んでいました。
地元の人:
(地元)伊佐名物ですからね。どこか行くって言ったら、あそこに買いに行くって人が多かったみたいですよ。
そんな評判の饅頭を作っていたのが、何者かに殺害された斉藤一正さん(80)。創業およそ100年、祖父の代から受け継いできた味を、妻と二人三脚で守り続けてきたといいます。
地元の人:
まじめな方です。一生懸命仕事されていた。
長年付き合いのある知人:
おとなしめの方ですよ。もともと薬剤師さんなんですけどね、ご夫婦とも。でも後を継がれたんで。
「カーテンが全部閉まってたからおかしいと…」
40年来の知人だという人は、事件発生前後の異変を感じ取っていました。

長年付き合いのある知人:
あそこは年中無休なんですよ、盆も正月も日曜日も。それなんですけど、私(先月)28日に病院に歩いて行ったんですよ、朝10時に。その時にカーテンが全部閉まってたからおかしいなとは思ったんです。
事件が発覚したのは、8月28日の午後6時前。近所に住む斉藤さんの長男から「父が血まみれで倒れている」と110番通報がありました。消防が駆けつけると、店舗兼住宅の2階で倒れている斉藤さんを発見。その場で死亡が確認されました。

警察によりますと、斉藤さんは頭部に複数の傷があり、死因は、頭を鈍器のようなもので殴られたことによる出血多量のショック死で、他殺とみられています。死亡推定時期は8月下旬とみられ、当時現場にいた斉藤さんの70代の妻も頭を骨折するケガをしましたが、意識はあり、話ができる状態だったということです。
“恨みを買うような人ではない”
犯人はどんな目的で和菓子店の店主の殺害に及んだのか。斉藤さんは家族仲も良く、「恨みを買うような人ではない」と近所の人は話します。
長年付き合いのある知人:
旦那さん(亡くなった斉藤さん)もギンナン採りに行って釜飯炊いたのよ、食べる?とか言って。
――殺されるような人では?
地元の人:
ないと思いますね。
一方、事件があった店舗兼自宅は、ガラスが割れるなど目立った荒らされた跡はありません。犯行に使われた凶器は現在まで見つかっていません。
――この辺はでこういう事件は?
地元の人:
ないですよね、聞いたこともないですよね。
トクリュウの可能性は?100人態勢で捜査
人口19700人ほどの美祢市で起きた老舗和菓子店店主の殺人事件。今後の捜査について、元埼玉県警捜査一課の佐々木成三氏は、次のように指摘します。

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三氏:
鈍器のようなもので殴打している、かなり手荒な手口だということ。そういったことを踏まえると、やはり警察もこのトクリュウという犯罪の視野も入れている。まず容疑者の特定だと思います。緻密な鑑識作業によってDNAや指紋、足跡、こういったものからも容疑者の特定というのは必要だと思います。
警察は、あらゆる可能性を視野に、100人態勢で捜査を進めています。
(「イット!」9月1日放送より)

