日本ブランドでトップ3

アメリカの消費者情報専門誌「コンシューマー・リポート」は19日、2020年の自動車ブランド別の信頼度ランキングを発表し、2019年に2位だったマツダが初めて首位になった。

 
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2位はトヨタで、3位はレクサスだった。

ベスト3は、3年連続で、この3つの日本ブランドが占めている。

このランキングは、2000年から2020年までのモデル32万9,000台のユーザーから、性能やトラブルなどのデータを集めて分析したもの。

「コンシューマー・リポート」は、首位になったマツダについて、「走る楽しさ」を特徴とするモデルを作っていると紹介していて、マツダの新しいモデルが現在、全ブランドの中で最も信頼性がある車種だと評価している。

中古車市場に注目が

内田嶺衣奈キャスター:
日本の車への高い評価、松江さんいかがですか。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
日本車の安全性とか信頼性は、過去から一定の高い評価を得ていました。

それが今回、コロナ禍によって、人々の安全性に対する価値観がだいぶ変わったことによって、さらにその価値が見直された。
ある種追い風になっている側面があるのではないかと思うのです。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
実際には、コロナ禍になりますと、この3密を避けるための移動手段として自家用車の必要性が高まっているのですが、一方で所得がなかなか上がらない中で自動車を購入するとなると、中古車市場に注目が集まっているのです。

中古車市場に関しては、走行距離が高まったとしても品質が劣化しない本物の品質がより問われてきますから、そこにおいてはもともと信頼性と安全性が高かった日本車の評価がさらに高まった。
このような構造であると思うのです。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
さらには中古車市場で日本車の価値が下がらないとなりますと、下取りが容易にできやすくなりますから、これで新車に買い換える。
こういったことも期待できますので、中古車市場の日本車の評価が、新車の市場においてもつながっていく。
こんな好循環が期待できる構造になっているのではないかと思います。

日本車が世界をリードしていくために必要なものとは

内田嶺衣奈キャスター:
日本の企業が世界から信頼されていることはとても誇らしくも感じます。
ただ自動車業界は自動運転や電気自動車など100年に一度の改革期にあるともされていますが、今後も日本車が世界をリードしていくためには何が必要になってくるのでしょうか。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
これからはまさに自動車というハードを作ることだけではなくて、実際にサービス化していく。
このためのソフトウェアといかに融合させていくのかが、競争上のポイントになってくるのです。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
しかしそこにおいても、日本の自動車メーカーは、この安全なハードを作るというノウハウ、これが強みであることは変わりませんから、これからもこういったソフトウェアの分野も含めたサービスの分野においては、安全という価値をいかに強みにしてサービスに変えられるか。
ここの成長を期待したいと思います。

(「Live News α」 11月20日放送分)