共働き率が高い福井では、夏休み期間中に子供たちを預ける児童クラブは不可欠だ。福井市で1年生約60人が朝から夕方まで最長11時間を過ごす児童クラブでは支援員の不足が深刻な状況となっている。「子供たちの安全を考えると、もっと支援員が欲しい」と頭を悩ませている。
「ストレスがないように過ごしてほしい」
午前8時前。福井市和田にある「たんぽぽ児童館」には、家族とともに児童が次々と訪れる。和田小学校区の1年生、約60人が通う児童クラブだ。
送り届けた保護者の一人は「仕事があるので。ここにいるとお友達もいて、毎日『どうだった?』って聞くと、嬉しそうに話すんです。本当に助かっています」と話す。
共働き家庭にとって児童クラブは、重要な拠点だ。夏休み期間中の平日、ここで子供たちは朝から夕方まで最長11時間近くを過ごす。
児童クラブの責任者、前田恭子さんは施設の役割についてこう語る。「ここは学校とも違うし、おうちでもないので、1つの居場所として、子供たちにストレスがなく過ごしてもらいたい。特に1年生なので、気を張るところがあります」
規則正しい生活習慣を養うため、午前9時からは学習の時間が設けられている。
3人の支援員が児童一人ひとりに寄り添いながら、学習をサポートする。支援員の一人は「勉強を教えて欲しいと言われることがあるけど、それはできないので、励ますような形で、褒められて嬉しいという気持ちになれるように関わっています」と話す。
エアコン設置で広がった活動の幅、電気代は経費削減で対応
取材した児童館では、今年から室内の遊び場であるプレイルームにエアコンが設置され、子供たちの活動の幅が大きく広がった。
前田さんによると、以前は暑さ指数が28以上になると遊びを中止していたという。しかし「いまはエアコンが付いたおかげで遊べる状態になっている」という。
一方、エアコン稼働による電気代の上昇には、現場での工夫で対応している。手洗い時に使用する使い捨てのペーパータオルをやめ、お手拭きタオルの持参を児童に求めるなど、コストを抑えながら運営を続けている。
「もっと支援の先生がほしい」人手不足が課題に
施設が長年抱える課題が、支援員の確保だ。学校がある期間は5人を配置しているが、夏休みは朝から開所するため、3人を増員している。しかしシフトを組む段階で、支援員不足が壁となっている。
支援員の勤務時間は1日最大5時間で、働き手は子育て経験のある高齢者に偏りがち。体力的にも厳しい現場でもあり、若い世代の確保が急務となっている。
前田さんは「子供たちが長時間いるといろんなことが起きるので、プレイルームを支援員1人で見るというのは絶対に不可能。ほかの部屋でも支援員が必要なので、子供たちの安全安心を思うと、もっと支援が欲しい」と語る。
現場の工夫だけでは乗り越えられない、人手不足の壁。両親が安心して働けるよう預ける児童クラブでは、子供たちを健全に育むための模索が続いている。

