最大震度7を観測した熊本地震から3週間が経った。熊本県の被災地では福島テレビの丹治響貴記者が8月17日からFNN取材団に加わり取材を続けている。現地から丹治記者がいまの状況を伝える。
記者報告 8月19日
震度7を観測した熊本県氷川町は、8月19日も37℃を超え、連日厳しい暑さとなっている。
今回の熊本地震では39人が死亡、氷川町でも5人が犠牲になった。
住宅への被害は3万3000棟以上。いまも約3000人が避難生活を送っている。
宇城市や八代市、氷川町では今でも断水が続いているところもある。そうしたなかでも少しずつ復旧への歩みが進められている。
八代市 建物の緊急解体
8月17日、八代市では地震で倒壊した倉庫の緊急解体に着手した。
八代市が2次被害の危険があると判断した建物を解体するもので、市内では100棟以上が対象となる見込みだ。
工事の様子を見守った榮田秀子さん。倉庫と同じ並びにある自宅は、大きく傾き緊急解体の対象となった。
「55年くらい住んでいました。やっぱりね、一生懸命ね…ごめんなさい、思い出した」と涙を流しながら見守っていた。
榮田さんは「一生懸命住んでいた家が崩れるとは思わなかった。やっぱり悲しかです」と話した。
氷川町 断水地域に福島から支援
一方、最大震度7を観測し2週間以上、断水が続いた氷川町。
ここで活用されているアクアステーションは、福島県浪江町の企業・アークリー株式会社から届けられたものだ。アークリー株式会社の相澤裕豪さんは「被災地ではシャワーや煮炊きをする生活用水が必要」と語る。
泥水や井戸水をろ過し、生活用水として使用することができ、氷川町の施設では近くを流れる川から吸い上げた水を浄化して使われた。
使用した松岡政宗さんは「私たちの地区では断水が結構続いていたので、その時にお風呂とシャワーとして役立ててもらいました」と話した。
断水が復旧した今もボランティアに使われていて、福島の技術が熊本の被災地で活用されている。
今後の課題
建物の解体作業が進められているものの、避難生活が長引くことで災害関連死のリスクも高まることが懸念される。
また車中泊や自宅周辺での軒先避難で「避難者」として数えられていない「見えない避難者」の実態把握も課題となっている。
福島からも医師や県職員が派遣されている。東日本大震災を経験した福島だからこそ、その教訓を生かした支援ができるのではないかと感じた。(福島テレビ・丹治響貴)
