福島県内で40人が犠牲となった東日本台風から2026年10月で7年となる。若い世代の気付きを今後の防災に活かそうという事業が行われている。
■学生が被災地を視察
「結構(堤防)高いけどね」東日本台風の被災地・福島県本宮市を訪れたのは、福島大学で防災やまちづくりを学ぶ学生たち。若い世代に防災への意識・関心を高めてもらおうと福島県と福島大学などが連携して実施した事業だ。
川沿いを歩いた、福島大学行政政策学類の永沢仁さんは「この(水の)量が氾濫するというのは僕は想定できないです」と話す。
■東日本台風で40人が犠牲に
2019年10月に県内を襲った「東日本台風」は、1年の4分の1にも及ぶ雨がたった2日間に集中し、阿武隈川流域では堤防が決壊するなど甚大な被害が発生した。その後も大雨が重なったことで、県内では40人が犠牲となり、2万棟を超える住宅が被災した。
■浸水被害にあった酒蔵を視察
本宮市で150年余り続く酒蔵、「大天狗酒造(だいてんぐしゅぞう)」も仕込みが始まる直前に浸水被害に遭い、準備していたコメはすべて水に浸かった。
福島大学行政政策学類の高橋沙衣さんが「(再生に向かう)エネルギーの源というか、どういった気持ちでまた復興しようと思ったんですか」と質問すると、大天狗酒造の伊藤社長は「自分のエネルギーというよりも、皆が」と答え、杜氏の小針さんが「周りのエネルギーがすごかったよね」と話す。
台風被害のあとも新型コロナの流行が重なりいまも6、7割ほどにしか製造量が回復していないという大天狗酒造。参加した学生たちは、被災した地域が抱える課題や災害後のまちづくりの進め方についても真剣な表情で思いを巡らせていた。
■若者ができることを
福島大学行政政策学類の望月翔太さんは「高齢者の方々とかだけでは限界が生じる部分に若者の力、若者ができることというのが必要になってくると思うので、支えていく立場というとちょっと大げさかもしれないですけど、地域のコミュニティのなかで自分たちにできることを貢献していければいいなと思っています」と話した。
学生たちは今後、視察で得られた気付きを成果報告として発信する予定だ。
