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東京大学・松尾研究室発AIスタートアップ「パンハウス」と戦略コンサルティングファームZeNo Consultingが協業、企業の生成AI戦略から実装までを一気通貫で支援

生成AIの急速な進化を受け、企業のAI活用は「ツール導入」から「経営成果をどう生み出すか」という段階に移りつつある。


一方、多くの企業では、中期経営計画にAI活用を掲げながらも、「どの業務に使うべきか分からない」「既存業務が整理されていない」「セキュリティや現場のリテラシーが追いつかない」といった課題を抱えている。


こうした課題に対し、戦略コンサルティングを軸に上場企業の中期経営計画策定やAI・DX戦略支援を行うZeNo Consultingと、東京大学・松尾研究室発のAIスタートアップであるパンハウスが連携。経営課題の特定からAI活用テーマの設計、技術検証、実装、現場定着までを一気通貫で支援する。

【プロフィール】

小林 廣輝(こばやし・ひろき) 株式会社ZeNo Consulting 代表取締役CEO

ドリームインキュベータ、デロイト トーマツ コンサルティング(マネージャー)を経て独立。戦略コンサルティングを軸に、AI・製薬・観光・新エネルギー・エンタメ・通信など複数のプロジェクトをリード。

現在は上場企業の中期経営計画策定・事業戦略構築とAI/DX戦略支援を中心に、生成AIを活用した全社業務変革プロジェクト(改善対象業務の定義から開発まで)などを手がける。

【株式会社ZeNo Consulting webページ】https://zenoconsul.com/


岡本 弘野(おかもと・ひろの) 株式会社パンハウス 代表取締役CEO

東京大学大学院工学系研究科・松尾研究室にて博士号(工学)を取得。生成モデル・異常検知の研究を経て、2021年にパンハウスを創業。

現在は生成AI研修とAIソリューション開発の両輪で、300社超・累計2,000名以上の研修実績と50社超のAI開発案件を手がける。

【株式会社パンハウス webページ】https://panhouse.jp/

Q1. なぜ今、生成AIは経営アジェンダなのか

― 生成AI時代、企業は資本市場の期待にどう応えるのか


小林:

生成AIは、単なる業務効率化のツールではなく、資本市場から見ても、いまや最重要アジェンダの一つになっていると感じています。


近年、特に上場企業の経営者からご相談をいただく中で、資本市場から企業に求められる要請が大きく変わってきたと感じます。その背景には、東京証券取引所が2023年3月、プライム市場・スタンダード市場の全上場会社に対し、「資本コストや株価を意識した経営」を求めたことがあります。


日本企業では、ROEをはじめとする資本効率の改善が継続的に求められてきました。そこに生成AIという新たな手段が登場したことで、企業には、その技術を生産性向上や収益性改善にどうつなげるかが問われるようになっています。生成AIによって従来10時間かかっていた業務を5時間にできるのであれば、その生産性向上を最終的に利益や企業価値、資本効率の向上につなげていくことが求められます。


ただ、実際には「業務時間を削減すること」と「資本効率を高めること」の間には、大きなギャップがあります。AIによって5時間の余力が生まれたとして、その5時間を何に振り向ければ新たな売上や利益につながるのか。既存事業の高付加価値業務に再配分するのか、新規事業に振り向けるのか。そのために、社員にどのようなスキルを身につけてもらうのか。さらに、人材配置や評価制度、組織体制をどう変えるのか。ここまで設計しなければ、AIによる効率化がそのまま経営成果につながるわけではありません。


また、多くの企業では、業務時間を削減したからといって、それが直ちに人件費削減や利益増加につながるわけではありません。だからこそ、「AIで何時間削減できるか」だけではなく、「生まれた人的余力をどの成長領域に再配置するのか」「そのためにどのようなリスキリングを行うのか」「組織や業務プロセスをどう変えるのか」までを一体として考える必要があります。


企業に問われているのは、資本コストを上回るリターンをどのように継続的に生み出すのかです。生成AIを導入すること自体ではなく、AIによって生まれた生産性を、どのように新たな収益機会や企業価値へ転換するのか。生成AIは、いまやIT導入のテーマではなく、人材配置、育成、組織設計、事業のあり方まで含めて考えるべき経営変革のテーマになっていると考えています。


岡本:

私たちも、生成AIは一部の先進企業だけが使うものではなく、すべての企業の競争力に関わるテーマになっていると感じています。


パンハウスは、東京大学・松尾研究室発のAIスタートアップとして、生成AI研修、AIソリューション開発、AIプロダクト事業を展開してきました。研修だけでも、現場でAIを使いこなす人材を育てることはできます。ただ、それだけでは企業全体の生産性向上には届かないと感じています。


経営課題や事業課題と接続し、現場の業務フローに組み込み、使い続けられる仕組みにする。そこまで実装して初めて、AIは企業の競争力になると考えています。

Q2. なぜ企業のAI活用は止まるのか

― 止まる理由は技術だけではない。“課題の解像度不足”が大きな壁になる


小林:

私が企業をご支援する中で感じるのは、経営層の危機感と、現場の実行準備とのギャップです。

経営会議や中期経営計画では「生成AIで生産性を高める」「AIを新規事業に組み込む」といった方針が掲げられる。

一方、現場では「どの業務に使えばいいのか分からない」「そもそも既存業務が整理されていない」「現場のリテラシーに差がある」「セキュリティや既存システムとの接続をどうすればよいか分からない」といった課題が起きています。


その結果、「まずは研修から始めよう」「まずはツールを導入しよう」と、手段から検討が始まるケースも少なくありません。もちろん研修やツール導入は重要ですが、それ自体が目的になってしまうと、経営成果にはつながりにくい。


本来重要なのは、「AIを入れること」ではなく、「何の課題を解くのか」を明確にすることです。まず課題の解像度を上げる。そのうえでAIが有効ならAIを使う。別の手段が適切なら、そちらを選ぶ。この順序を間違えると、PoCで終わったり、現場で使われない仕組みになったりします。


岡本:

現場側の変化もあります。以前は「ChatGPTを業務で使えるんですか」という段階の方も多かったのですが、いまは何らかの生成AIツールを使っている企業が大半です。

総務省の令和8年版情報通信白書の企業向け調査では、調査対象となった日本企業のうち、一つ以上の業務で生成AIを利用している割合は86.4%に達し、前回調査の55.2%から大きく伸びました。


ただ、中身を見ると、業務類型別の活用状況として「議事録・メール作成補助」の回答割合が約7割と最も高く、導入効果を実感していると答えた割合も同様でした。さらに、生成AI活用による業務変革について「組織的な取組はない」と回答した割合が約3割弱にのぼり、他の3か国(米国・中国・ドイツ)より高い水準にあります。


つまり、多くの場合はまだ「チャットで相談する」「文章を作る」といった個人単位の業務補助にとどまっています。AIが業務プロセスや社内データ、既存システムとつながらず、利用ノウハウも組織に蓄積されない。いわば“成長しないAI”を使っている状態です。本当に業務を変えるには、単にチャットツールを配るだけでは足りません。どの業務で、どのデータを使い、どの権限で、どこまでAIに任せるのか。そこまで設計しないと、AIは現場に定着しません。


― クラウドと同じく、AIも“入れるだけ”では成果が出ない


小林:

生成AI活用は、過去にオンプレミス中心のIT環境からクラウドへ移行したときの流れと、かなり似ていると思います。

クラウドも、単にサーバーを移行するだけで、その価値を十分に引き出せたわけではありません。業務プロセスや開発・運用体制、セキュリティ、データ、ガバナンス、コスト管理など、組織や業務のあり方そのものをクラウドに合わせて変えていく必要がありました。AIも同じだと考えています。


ChatGPTのようなツールを導入するだけでも個々の業務を効率化することはできますが、それだけで全社的・持続的な業務変革につながるとは限りません。業務プロセスに組み込むこと、人の判断や承認フローと適切に接続すること、セキュリティとガバナンスを整えること、そして現場が継続して活用できる状態をつくること。特にこの4つが重要です。


だからこそ、私たちは最初に技術の話から入りません。まず経営課題と業務課題を整理し、どこにAIを入れることで成果につながるのか、逆にどこには入れるべきではないのかを見極めるところから始めます。


岡本:

技術側から見ても、AIは“入れたら終わり”ではありません。モデル、アプリケーション、データ、権限、運用ルールがつながって初めて、業務で使われるものになります。

たとえば社内データを使う場合も、単にLLMにつなげればよいわけではありません。どの情報を検索対象にするのか、どの部署がどこまで見られるのか、回答の根拠をどう示すのか、ログをどう管理するのか。こうした設計が必要です。

Q3. なぜZeNo Consultingとパンハウスが組むのか

― 課題を言語化する力と、その場で形にする技術力を掛け合わせる


小林:

AI活用が成功するためには、端的に言えば、「課題を見極める力」と「すぐに形にする力」の掛け合わせが重要であると考えています。


ZeNo Consultingは、主に上場企業の中期経営計画策定や事業戦略構築、AI・DX戦略支援に従事してきました。その中で感じてきたのは、戦略だけでは変革は実現できない。一方で、技術だけでも事業成果にはつながらないということです。ZeNoが経営・業務課題から「何にAIを使うべきか」を整理し、パンハウスが技術面から「何が、どこまで実現できるか」を具体化する。そして両社で、現場実装まで伴走する。この組み合わせに大きな意味があると考えています。


岡本:

パンハウスは、生成AI研修、AIソリューション開発、AIプロダクト事業を展開しています。東大・松尾研発のAIスタートアップとして、技術検証、MVP開発、AIエージェント構築、現場研修までを支援してきました。

一方で、AI技術があるだけでは、お客様の本当の経営課題を捉えきれない場面もあります。私たちだけで提案すると、どうしても技術や開発の話が先に出てしまうことがある。


小林さんと一緒に提案活動をしていて強く感じたのは、経営者や事業責任者が言葉にしきれていない課題を、その場で構造化し、相手が「そう、それが言いたかった」と思える形に言語化する力です。そこに、パンハウスの技術検証やモック作成のスピードを掛け合わせることで、AI活用の議論が一気に前に進む。課題の言語化力と、実装のスピード。この2つを掛け合わせるために、今回連携させていただくことにしました。


◆ 役割分担(図)


Q4. 大手コンサルや単なる開発会社との違い

― 戦略だけで終わらない。技術だけでも終わらない。議論のその場で、実装イメージまで見せる


小林:

大手コンサルティングファームには、大規模プロジェクトを推進する体制や、品質・リスク管理という大きな強みがあります。一方、生成AIのように技術進化が速い領域では、仮説を立ててから実際に動くものを検証するまでの速度が非常に重要です。


私自身、大手ファームに在籍していた際、クライアントの課題や解決策のイメージが議論の中で見えていても、実際に動くものをお見せするまでには一定の時間がかかることにもどかしさを感じることがありました。生成AIの領域では、仮説から検証までの速度そのものが、プロジェクトの成果を左右すると考えています。


パンハウスさんと取り組んで驚いたのは、その実装スピードです。1時間の議論の中で、4〜5パターンの画面イメージやプロダクトモックが出てくることもあります。実際の画面を見ながら議論することで、「この業務なら使える」「この導線では現場で使いにくい」「ここまで自動化できるなら価値がある」と、その場で議論の解像度を上げることができます。


仮説を立て、つくり、触ってもらい、修正する。このサイクルを極めて短く回せることが、私たちの強みです。

さらにZeNo自身も、最新のAIをコンサルティング業務に積極的に組み込んでいます。AIについて説明するだけではなく、自ら日常的に使うことで、どこまでAIに任せ、どこから人が判断すべきなのかを実践知として蓄積しています。

「課題を見極める戦略力」「形にする技術力」「自らAIを使いこなす実践力」。この3つを一体で提供できることが、ZeNoとパンハウスの大きな特徴です。

私たちは、日本で最もAIを使いこなすコンサルティングチームを目指しています。

Q5. 具体的な支援内容

― 初回60分でAI活用テーマを整理し、最短で相談終了から5時間以内に実装案のたたき台を提示


小林:

最初に行うのは、AI活用診断です。どの部署で、誰が、どの業務に、どれだけ時間を使っているのかを整理します。そのうえで、売上向上、コスト削減、リスク低減、人材育成といった経営インパクトの軸と、営業、マーケティング、人事、経営管理、研究開発、バックオフィスといった業務領域を掛け合わせ、どこからAI活用を始めるべきかを整理します。


従来は一定期間をかけて調査・構想を行うことが多かった領域ですが、私たちは生成AIも活用しながら、初回相談の段階から仮説を具体化していきます。私たちは、まず初回相談の中で課題の方向性とAI活用テーマの仮説を整理します。テーマによっては、その場で簡易的な画面イメージやモックまで作成し、実装後の姿を具体化します。

その後、最短で初回相談終了から5時間以内に、貴社課題に即したAI活用テーマ、想定ユースケース、実装ステップのたたき台をご提案します。


岡本:

技術面では、いきなり大規模開発に進むのではなく、まず小さく試します。パンハウスでは、AIソリューション開発の流れとして、2週間程度で実現性検証や小規模実装を行い、1か月程度でMVPを作り、2〜6か月で本格的な業務アプリケーションやAIエージェントとして展開していく流れを想定しています。


たとえば、営業提案書の作成、問い合わせ対応、社内ナレッジ検索、文書整理、議事録作成、画面操作を伴う業務自動化などは、比較的早く効果が出やすい領域です。重要なのは、最初から大きく作り込むのではなく、現場で使ってもらい、反応を見ながら改善していくことです。

Q6. セキュリティ・ガバナンスへの対応

― AI活用のリスクは、止める理由ではなく、設計すべき論点である


小林:

セキュリティが高い業界ほど、AI活用のハードルは高くなります。ただ、それはAIが使えないという意味ではありません。むしろ、どの情報を扱えるのか、どこから始めるべきかを丁寧に整理することで、活用可能な領域は見えてきます。


いきなり全社の機密データをAIに接続するのではなく、まずは社内規程、公開情報、定型文書、営業資料、FAQなど、リスクが比較的低く、効果が見えやすい領域から始める。そこから段階的に広げていくのが現実的です。


岡本:

機密情報をAIに使うことへの不安は、非常によく聞かれます。ただ、「怖いから使わない」でも、「気にせず使う」でもなく、分けて設計することが重要です。

たとえば、入力情報をモデルの学習に使わない契約・設定を選ぶ、ログの扱いを明確にする、部署ごとにアクセス権限を分ける、会話履歴を分離する、外部に出せない情報は閉域環境やローカルLLMで処理する、といった選択肢があります。


制度面でも整備が進んでいます。総務省・経済産業省は2026年3月31日に「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」を公表し、AIエージェントやフィジカルAIの登場を踏まえたリスク整理とAIガバナンスの具体化を示しました。こうしたガイドラインの考え方と、各社の情報管理ルールを踏まえたうえで、リスクを抑えながら前に進める設計を行います。

Q7. 今後目指す世界

― 日本の生産性を上げるために、AIを“現場で使われる力”に変える


小林:

生成AIは、日本企業の生産性と競争力を大きく変え得る技術だと思っています。ただ、重要なのはAIを導入した企業の数ではなく、AIによって実際にどれだけ仕事の進め方や事業成果が変わったかです。


ZeNo Consultingとパンハウスは、経営課題を見極め、すぐに形にし、現場で使われるところまで伴走することで、日本企業のAI活用を「導入」から「実装・成果」のフェーズへ進めていきたいと考えています。


岡本:

AIに任せられる仕事はAIに任せ、人は判断、創造、顧客との対話など、人にしか生み出せない価値に集中する。私たちが実現したいのは、単なるAI導入ではなく、そのような仕事のあり方そのものの変革です。


そのためには、企業ごとの経営課題と現場業務を理解し、実装し、自走できる状態までつくる必要があります。だからこそ、ZeNo Consultingとパンハウスが組む意味があると考えています。

このような企業におすすめです

― 中計にAIを書いた企業こそ、次に必要なのは“実装の設計図”です


お問い合わせ

― まずは60分のAI活用無料診断からご相談ください

初回相談では、課題を聞くだけで終わりません。ZeNo Consultingとパンハウスが、貴社の経営課題・業務課題を整理し、可能な場合はその場でAI活用の方向性や簡易モックまで提示します。

さらに、最短5時間以内に、貴社課題に即したAI活用テーマ、想定ユースケース、実装ステップ、概算ROIのたたき台をご提案します。


お問い合わせ先:

https://zenoconsul.com/#contact




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