若い世代からシニアまで、毎年多くの人が山頂を目指す富士山。
21日も富士山5合目は多くの方でにぎわっていて、子供の姿もありました。

子供の姿も目立つ夏休みシーズンの富士山で20日、7歳の男の子が6合目の山小屋前のベンチに置き去りにされるという信じがたい事態が起こりました。

警察によりますと、20日午前7時40分ごろ、山小屋のスタッフから「子供が1人で置き去りになっている。いまベンチで座っている」と、救助を求める通報が寄せられたといいます。

救助されたのは、愛知・名古屋市に住む7歳の小学生の男の子です。

父親を含めた3人で富士宮ルートでの登山中、6合目の山小屋前のベンチに置いていかれたといいます。

当時を知る人によりますと、小学生の男の子はベンチに座ってうつむいていたということです。

FNNは当時、男の子を保護した山小屋のスタッフに話を聞くことができました。

男児を保護した宝永山荘 高井彰さん:
朝の7時ごろに親子げんかみたいな声が聞こえて、外のベンチを見たら小学生の子が座っていて、「本当に置いていくぞ」とか、「ここで8時間待つのか、寒いぞ」と父親の声が聞こえた。

山小屋のスタッフによりますと、「疲れた」と訴える男の子と父親が口論。
気がついたら男の子が1人になっていたといいます。

男児を保護した宝永山荘 高井彰さん:
予期せぬ事故も考えられるので、それが保護した理由。

男児を保護した宝永山荘 渡井環さん:
あり得ない感じだと思う。普通、置いていかないからね。

連絡を受けた7合目の山小屋のスタッフが登ってきた父親を発見。

7合目の山小屋スタッフは、その時の父親の様子について、「父親は『ここで見つかっちゃったか』みたいな感じでした。焦っていなかったし、注意したスタッフも反省している感じを受けなかったみたいです」と話していました。

男の子にけがはなく、警察は父親を呼び出し注意をしてから、男の子を引き渡したということです。

男児を保護した宝永山荘 渡井環さん:
(父親は)すみませんと言っていた。(Q.残していった理由は?)そんなのは言ってなかった。すみませんでした、迷惑かけましたと。

今回の件について、子供と登山に来ていた父親に聞くと「せっかく来たんだからって気持ちもわからなくもないが、置いていくのはさすがにできない」「状況はわからないが、子供は置いていかずに一緒に残るか、下りたいと思う。高山病にならないようにゆっくり登りたい」といった声が聞かれました。

7合目では中1の息子と登山をしていた母親にも聞くと、「(息子が)小学1年生から富士登山しているが、下の子に合わせて登っていたので、置いていくことはない。無理だったらあきらめる勇気も必要」と話していました。

子供と一緒の登山について、「登山教室 Kuri Adventures」を開いている栗山拓哉代表は「子供連れで富士山そのものがだめってことは決してなくて、体調管理をしながら登る分には失敗することも含めていい体験。やはりしっかり安全管理はしてほしい」といいます。

そのうえで、「そもそも登山は一番弱い人に合わせて登るべきもの。仮に大人であっても一緒に下山すべき。ましてや7歳の子供を置いて山に登ることは、どんなトラブルが起きてもおかしくない絶対にNGな行為です」と話していました。

テレビ静岡
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