富士山の6合目で20日、1人でいた7歳の男児が警察に救助された。父親は男児を置き去りにして登山に向かっていた。
「本当に置いていくぞ」6合目に7歳児置き去り
若い世代からシニアまで、毎年多くの人が山頂を目指す富士山。夏休みシーズンは、子どもの姿も目立つ。この富士山で20日、信じがたい事態が発生した。7歳の男の子が、6合目の山小屋前のベンチに置き去りにされたのだ。
警察によると、20日午前7時40分ごろ、山小屋のスタッフから「子どもが一人で置き去りになっている。いまベンチで座っている」として、救助を求める通報が寄せられた。
救助されたのは、名古屋市に住む7歳の小学生の男の子。父親を含めた3人で、「富士宮ルート」での登山中、6合目の山小屋前のベンチに、置いていかれたという。当時を知る人によると、男の子はベンチに座りうつむいていたという。
FNNは、男の子を保護した山小屋「宝永山荘」のスタッフに話を聞くことができた。

男児を保護した宝永山荘・高井彰さん:
朝の7時ごろに、親子げんかみたいな声が聞こえて、外のベンチを見たら小学生が座っていて。「本当に置いていくぞ」とか「ここで8時間待つのか、寒いぞ」と、お父さんの声が聞こえた。
山小屋のスタッフによると、「疲れた」と訴える男の子と、父親が口論。気がついたら、男の子が一人になっていたという。

高井さん:
予期せぬ事故も考えられるので、それが保護した理由ですね。
男児を保護した宝永山荘・渡井環さん:
ありえない感じだと思います。普通、置いていかないからね。
7合目で父親を発見し、注意したスタッフ「反省した印象受けず」
連絡を受けた7合目の山小屋のスタッフが登ってきた父親を発見。そのときの父親の様子は…。

7合目の山小屋スタッフ:
父親は「ここで見つかっちゃったか」みたいな感じでした。焦っていなかったし、注意したスタッフも、反省している感じを受けなかったみたいです。
男の子にけがはなく、警察は父親を呼び出し、注意をしてから、男の子を引き渡したという。
男児を保護した宝永山荘・渡井環さん:
(父親は)すみませんと言っていました。
――残していった理由は?
渡井さん:
そんなのは言ってなかったです。すみませんでした、迷惑かけました、と。
「登山は一番弱い人に合わせて登る」
今回の件について、登山に来た親子に聞くと…。
8歳男児の父親:
せっかく来たんだからって気持ちもわかるけど、置いていくのはさすがにできない。
11歳息子の父親:
状況はわからないけど、私は子どもを置いていかずに、一緒に残るか、降りたいと思う。高山病にならないように、ゆっくり登りたい。
7合目では、中1の息子と登山をしていた母親にも聞いた。
40代母親:
(息子が)小学校1年生から富士登山しているが、下の子に合わせて登っていたので置いていくことはない。無理だったら諦める勇気も必要だと思う。
子どもと一緒の登山について、登山教室を開いている栗山さんは…。

登山教室Kuri Adventures・栗山祐哉代表:
子ども連れで富士山そのものがだめってことは決してなくて、ちゃんと体調管理をしながら登る分には、失敗することも含めていい体験だと思う。しっかりと安全管理はしてほしい。
そもそも登山は一番弱い人に合わせて登るべきものだし、仮に大人であっても、一緒に下山すべき。ましてや7歳の子どもを置いて山に登っていくというのは、どんなトラブルが起きてもおかしくないので、絶対にNGな行為です。
(「イット!」8月21日放送より)

