広島の気になるニュースを深掘りするツイセキです。

【IC4DESIGN代表者 カミガキヒロフミさん】
「ここでこの本の印象が決まると思っていたから一番描き込みがすごい。全世界のランドマークをつめこんで、世界は1つみたいな感じの紙面にしています」

広島でイラストやデザインなどを手掛ける「IC4DESIGN」。
精緻なイラストと個性的な世界観は国内外から高い評価を受けています。

絵本「迷路探偵ピエール」シリーズは世界30カ国以上で出版され累計100万部を突破した人気作です。

そんな中、おととし突然届いた一通のメール。

「絵本を作りませんか?」

依頼主は、オーストリア発の世界的なクリスタルジュエリーブランド「Swarovski(スワロフスキー)」でした。


【IC4DESIGN代表 カミガキヒロフミさん】
Q直々に?
「直々に」
Q:うれしかった?
「ギャップがすごいじゃないですか、広島とオーストリア。だから、嘘!?みたいなのもあるし、絵本は子供が読むジャンルのものなので、ラグジュアリーとはまったく無縁のところだったので、そういう喜びもありますね。ファッションブランドが認めてくれたみたいな、うれしいじゃないですかそういうのって」


スワロフスキー創立130周年の記念プロジェクトの一貫で依頼された絵本の制作。
「スワロフスキー」の創始者一族・マーカス・ランゲス=スワロフスキー氏が「迷路探偵ピエール」のファンだったことがきっかけでした。

カミガキさんたち「IC4DESIGN」のメンバーはオーストリアにあるスワロフスキー創業の地にも直接足を運んだといいます。

【IC4DESIGN代表 カミガキヒロフミさん】
「めちゃくちゃプレッシャーがあるんですよ。なので逆に向こうが考えている以上のことをしなきゃいけないと思って、先にシナリオをあらかじめある程度作ったんですよね。自分がつくったラフを畳4畳分くらいにプリントして、自分でバーンと開いてプレゼンしたんですよ。すっごいうけてくれて」

カミガキさんはスワロフスキーの歴史や哲学、世界観を大切にするため、今回の制作で新たな手法も取り入れました。

【IC4DESIGN代表 カミガキヒロフミさん】
「スワロフスキーの人たちと話していると、クリスタルよりも光をすごく重視していることに気づいてこれはやっぱり光をテーマにしようと。クリスタルのキラキラ、輝きと線をかいて色を塗るという僕のイラストレーションのタッチ、これがマッチするかが、やったことがない経験だったので、見えていない部分だったんですよ」

「たくさんいろんな色を、てんてんてんてんてんと点描みたいなかたちで表したりとか、色だけで光をつけていったり、今までのスタイルにプラスアルファしたので、僕的にはすごくよかったな、成功したなというところ」


およそ1年半をかけてメンバー全員で作り上げた「TheQuestforLight」

光が失われた世界を舞台に主人公の「ジャイアント」が闇の魔人に立ち向かうため、クリスタルを探し求める冒険の物語です。


【IC4DESIGNデザイナー 杉葉子さん】
「カミガキがとにかく最高のものを作りたいという思いが強かったので、それに引っ張られてその情熱に引きずられながら完成にこぎつけたみたいな感じです」


【IC4DESIGNイラストレーター 松原大介さん】
「すごくいいものができたと思ったし、驚いたのがハイブランドで巨大な企業で緊張もしていたしツンとした人たちかと思ったら、すごくやわらかい笑顔で家族みたいにフレンドリーに接してくれて、温かい人たちだった。この人たちのためにやりたいという思いが結実した」

依頼したマーカス氏も”傑作と呼ぶにふさわしい”と大絶賛。
絵本がお披露目されたのは、なんと、世界最大級のデザインイベント「ミラノデザインウィーク」でした。

メンバーとともにミラノの会場を訪れたカミガキさん。
“これ以上ないほどの幸せな経験だった”と話します。

【IC4DESIGN代表 カミガキヒロフミさん】
「奇跡が起こったという感じですね。(会社の)みんなが経験できたことで、ハイブランドの仕事がローカルにいてもできるというのは自信になると思うし、今後にすごく生きてくると思います」

実力と努力がたぐりよせた奇跡。
広島から世界へ…カミガキさんの挑戦はこれからも続きます。

テレビ新広島
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