さまざまな問題山積で揺れる福岡県議会。そのなかで蔵内勇夫・議長(72)と福岡県の服部誠太郎・知事(71)が、いわゆる“二人三脚”で推進してきたワンヘルス事業だが、ここにきて新たな問題が露呈し始めている。
森林浴参加 謝礼に3万3000円
福岡・宇美町の福岡県立四王寺県民の森。自然も歴史も楽しめる広さ342ha の森林公園だが、現在は『ワンヘルスの森』として整備されている。この森で行なわれるツアーに参加した参加者に3万3000円が支払われるというのだ。

福岡県のホームページに8月3日付で掲載されている『四王寺県民の森 森林浴モニターツアー』の参加者募集要項。

2026年10月に県が主催する、2泊3日の森林浴モニターツアーの開催を知らせるものだが、宿泊費や食事代などが無料なだけでなく、参加することで3万3000円がもらえるという。

県の担当者によると、ワンヘルス事業の1つで、森林浴の効果を科学的に実証するのが目的とされている。

ただワンヘルスといえば、服部知事が「行革審の答申を頂くまでは、今の段階で未着手の事業等については、当面凍結をしたいと思っている」(8月7日インタビュー)と未着手の事業については当面凍結する考えを示し、一連の事業を根底から見直すと説明していた。

『3万3000円』は、森林浴の前後に採血や採尿などの測定に協力してもらうことなどに対する謝礼としている。

募集は8月3日から始まっていたということだが、知事の“凍結”宣言とほぼ同時期の募集に、今後 議論を呼ぶことになりそうだ。
野菜など500品目 『ワンヘルス認証』も見直しへ
『ワンヘルス事業の見直し』が一気にクローズアップされたが、見直しの対象となる事業のひとつ、それが福岡県のワンヘルス認証制度。
それほど認知されていない制度だが、ワンヘルスの理念に沿って、県内で生産された農林水産物や加工品を認証するもので、目的は商品のブランド化と地産地消の推進だ。

認証を受けると特典として、専用のロゴマークを商品に表示してPR可能になり、これまでに認証された商品は505品目に上る。公式サイトには『はかた地どり』や『八女茶』『家具』『有明のり』など、あらゆるものが認証を受けている。

服部知事は、この認証制度について「ゼロベースで考えていきたい」と表明している。
3年ほど前に認証を受けたという八女市のきくらげ農家に話を聞くと「ロゴマークに関しては、特に付けるメリットを感じていなかったので途中から外していた」という。そして、一連の事業で多額の費用が使われていることを疑問視していた。

また、同じく認証を受けている別の農林水産物の業者からは「ワンヘルス全体のイメージが悪化しているので商品への影響に不安がある」という声や別の加工品業者からは「客からの問い合わせもなくメリットがあるかないかも全く分からない」という声も聞かれた。

この認証制度を担当する福岡県の食の安全・地産地消課は「行政改革審議会での客観的な審議結果を受けて、どんな制度にするべきか根本から検討する必要がある」としている。
(テレビ西日本)

