11日、観測史上初めて茨城県に上陸した台風15号について、矢澤剛気象予報士とお伝えします。
関東各地で強風による被害が発生しました。
11日夜から12日朝にかけて特に多かったのが倒木の被害です。
11日夜のJR宇都宮駅前では、高さ10メートル以上の木が折れ、一時、歩道をふさぎました。
そして日光市の国道では、走行中に突然目の前の街路樹が倒れ、運転手の男性が急ブレーキ。
車は木にぶつかったものの、男性にけがはなかったということです。
さらに、栃木県内の総合運動公園に横たわる大きな木。
高さ30メートル近くもある巨大な木が根ごと倒れました。
さまざまな倒木の被害が出ています。
実際に被害を確認できたものについて番組でまとめた状況です。
東京、さらに埼玉、群馬と被害が確認されているんですが、特に目立つのが栃木県内での被害です。
山崎夕貴キャスター:
都内でも雨風ありましたが、猛烈な風という感じではなかったですね。
榎並大二郎キャスター:
そうですね。そこまでではなくて、あとは今回、倒木でけが人が出なかったのがまず幸いなんですが、ちょうど妻が栃木に帰省していて「家が揺れた」と。それから、庭先の木も枝がねじ切れるような感じで折れていたと。相当な風だったんだなと感じますね。
山崎夕貴キャスター:
栃木県内ではかなり風が強かったということです。
矢澤剛気象予報士:
今回は逆走台風というのもポイントで、いつもと風向きが違ったというのも風が強まった要因ではあります。海沿いだけでなく内陸部でも風が強まり、北風がかなり強く吹きました。
特に倒木のあった宇都宮線、それから東北道のエリアに沿って20メートルを超える最大瞬間風速。8月の観測史上1位を更新したところも多くなったんです。
山崎夕貴キャスター:
それだけ強い風だったということですね。では、なぜこのエリアで強い風が吹いたのでしょうか、その要因となったのがこちらです。
矢澤剛気象予報士:
今回は茨城県と栃木県の間にある山地、県境の山地を風が吹き下ろしてきたというのが1つ、ポイントになっています。風が山を越えて吹き下りる時は重力が加わって一気に風が強まるという特徴があるんですね。台風が東から逆走してやってきたことで、反時計回りに風が吹きますから、栃木県内は山を吹き下りる北風が各地で強まったということが考えられます。
山崎夕貴キャスター:
異例のルートだったので、さまざまなところで倒木被害が出たということですが、なぜ倒木が多かったのか、樹木医の小林明さんに伺いました。
理由としては、まず強風に加え台風のスピードが比較的ゆっくりで、強い風が吹く時間が長かったこと。
そして、夏場というのは葉が生い茂り、風を受けやすいということ。
さらに、雨が降ったことで枝葉がぬれて樹木自体が重くなったなど、さまざまな条件が重なっていたということです。
矢澤剛気象予報士:
その他、栃木県内は春の風は南風が吹くんですが、冬は北西からの風が吹いてきます。基本的にはこの2パターンなんですが今回、逆走台風ということで、いつもとは違う北東、もしくは真北から吹いてくる風が強かったというのも今回、木にダメージを与えた原因の1つでもあるかなと考えられますね。
三宅正治キャスター:
春は春一番とか強い風が吹くことがあって、桜の木が倒れるという事故があったりしましたが、夏場も気を付けなければいけないということになりますね。
矢澤剛気象予報士:
そうですね、今回に関しては逆走という異例のルートで北風がかなり強かったと。今後もこういったことは発生し得るので注意が必要ですね。
山崎夕貴キャスター:
そしてさらに気になるのが、今日発生した台風17号です。台風の進路予想を矢澤さん、お願いします。
矢澤剛気象予報士:
現在すでに大型の台風17号です。この先の予想を見ていきますと、今回の17号も少し変わったルートを通ってきそうなんです。来週月曜日(17日)にかけて関東の東の海上に進むとみられます。
そして予報円の中心、台風の中心がここに入る確率というのがあるんですが、70%ということで、かなり高い確率でこの円の中に台風が進むと。逆に言えば、その他に進む可能性が30%あります。また台風が上陸してくる可能性は低くはなっているんですが念のため、来週にかけてお気を付けください。
山崎夕貴キャスター:
まだまだ予報としては分からない部分があるということで、今後の進路気になるところですね。
吉岡恵麻キャスター:
15号が来てすぐなので、またかという感じですけど、ちょっと念のため警戒し続ける必要がありますね。
榎並大二郎キャスター:
15号の時もこういう予想進路を通るんじゃないかと、北に抜けていくんじゃないかと言われていたのが結局、南にだんだん来たじゃないですか。あれは何だったんですか?
矢澤剛気象予報士:
今回に関しては北に、高気圧がかなり強かったので、それに押し下げられたというのもあります。そして今、南の海上に巨大な渦の塊がありまして、この風に乗って、もしかするとまた近づいてくるルートが変わるという可能性もあります。
山崎夕貴キャスター:
特にお盆シーズン台風が多いなという印象ですが、例年と比べてどうなんですか?
矢澤剛気象予報士:
今年に関しては、例年に比べて少しペースが早くなっています。1年ですと例年、26個ですが、今年はすでに17個ということで、まだまだ台風シーズン続きます。夏休み後半にかけて注意が必要かなと思います。
山崎夕貴キャスター:
いろいろと計画されている方も多いと思いますが、台風の進路にはまだまだ不確実な部分があります。今後の最新情報に引き続きご注意ください。
