米の価格について今後、さらに値下がりするという最新の見通しが発表されました。
この先気になるのは新米の価格です。
販売価格にも影響を与える生産者への前払い金を巡って、今、困惑の声が上がっています。
6日、米の生産者や卸売業者などを対象にした調査で、向こう3カ月の米価格の見通しを示す指数が過去最低水準だった7月をさらに下回ったことが分かりました。
米価格がさらに下がるという見通しに、街の人からは「(孫たち)育ち盛りだからうれしいですね」といった声が聞かれました。
新米の相場を気にしているのは一般消費者だけではありません。
「イット!」は、千葉・東庄町で50年以上にわたり米作りにいそしむ農家を取材しました。
多田正吾さん(68):
今年は去年・おととしと違って梅雨が長かったせいで、実が充実して素晴らしいお米に育ってくれたと思います。
2026年収穫する米の出来に自信を見せる多田さん。
一方で、米農家としての経営面には不安があるといいます。
多田正吾さん(68):
コシヒカリで1万8000円に、このわせのふさおとめが1万6700円ですね。2万円くらいは出るのかなと思ったけど…。
多田さんが不安に感じているのは、JA全農千葉が生産者に支払う概算金と呼ばれる前払い金の額です。
多田さんによりますと、JA全農千葉から2026年示されたコシヒカリ60kg当たりの概算金は約1万8000円で、2025年に比べ大幅に値下がりしたということです。
多田正吾さん(68):
これから灯油も上がってるし、農機具もまた上がるって話だから、消費者がどう考えてくれるか。
現状では、農業機械などの設備投資にも慎重にならざるを得ないといいます。
福井県ではすでにブランド米、ハナエチゼンの収穫が始まっています。
福井市の米農家、白井清志さんは約50haの田んぼで5つの品種を作っています。
収穫された米は次々とタンクへ。
出来はまずまずです。
しかし、令和の米騒動とも呼ばれた2025年までとは一転、2026年は静かな収穫初日を迎えたといいます。
コメ農家・白井清志さん:
去年は6社ほど買い手のトラックが運んだ。今年は1社も来ない。コメを売ってくれと1社も言ってこない。
JA福井県は、県内の農家に概算金の額をまだ示しておらず、農家側も自分たちの米がいくらになるのか分かっていません。
白井さんが2026年仕入れた肥料の総額は900万円。
2025年の2倍に上がったといいます。
加えて、農機具を動かす燃料代も高騰しました。
そうした中で、白井さんは民間の買い手の動きもJAが示す価格も見通せないまま収穫を進めざるを得ないのです。
コメ農家・白井清志さん:
コストが上がってコメ価格が下がるなら、農家のみんな辞めますよ。こんな赤字出しても、とてもじゃないけど…。
米価格が下がれば、農家が辞めていく。
その不安は今、現実のものとなりつつあります。
コメ農家・白井清志さん:
今年は1万6000円くらいと予想。生産コストが大概2万2000~3000円。とんでもない赤字。今年で農家を辞める人が出てきた。もう政府にはなんの期待もできない。
米の在庫がまだ多くある中、JA福井県も難しい判断を迫られています。
JA福井県五連・宮田幸一会長:
今価格が限定できないような状況。コメが余っているので。今年ギリギリまで待って価格を決めていかざるを得ない。
JA福井県は、13日の臨時理事会で2026年の概算金について審議する方針です。
