議長・副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑などさまざまな問題で揺れる福岡県議会で、自民党県議団のトップを務める松尾統章会長が28日、北九州市内で「ビアパーティー」と称して政治資金パーティーを開催していました。

「政治とカネ」の問題に厳しい目が向けられている中でのパーティー開催、さらにその直前には隣の熊本県で最大震度7、福岡県内でも5弱を観測する地震が起きていました。

自民党県議団の内部からも「中止にすべき」という声が上がる中で開催した経緯や理由について、松尾氏自らが取材に応じました。

主な一問一答は以下の通りです。

「私の口できちんと説明しようと…」

ーー県議会を巡ってさまざまな問題がある中で、なぜパーティーを開催したのか。

松尾統章会長(以下、松尾):
いろいろ悩みましたが報道が過熱する中で、支援者の方々にも相談して「自分の口でしっかりと多くの方々に今、あっていることを説明すべきではないか」と言われたのが決め手になり、私がきちんと皆さま方に説明をしていこうという覚悟で、県政報告という形で行った。

ーー直前には熊本で地震もあったが中止という選択はなかったか。

松尾:
地震があったのが午後4時半ぐらいだったがその時点で受付が始まっていた状況で、会場を開けたのが午後5時だったと聞いている。その時点でもう人が中に入っていった。私も速報で「震度7」ということを聞いてそれ以外の情報がない中で、取りやめようという判断の状況ではなかった。

ーー県政報告のあとにビアパーティーがあったと聞いたが。

松尾:
毎年のビアパーティーは開会の挨拶とか来賓の挨拶があって、私が挨拶をし、食べ放題飲み放題の中で、皆さん方と交流をしていくというのが本来のビアパーティーだ。今回は式次第を変えて、後援会長の挨拶、来賓のご挨拶はご遠慮いただき、私が30分にわたって県政報告をした。その後の乾杯のあとは私自身ができる限りテーブルを回ってみなさん方から説明したことに対してのいろんなご意見をいただいた。

「私自身がやろうと決断」

ーー県政報告の後に、飲食の場が設けられていたということか。

松尾:
他の方の政治資金パーティーとはちょっと違い、費用はかかるが皆さん方と楽しみながら意見交換していこうというのがビアパーティー。今回は一連の報道を含めて、自分の所見を述べて、私自身は当然アルコールは入れてないが、皆さん方から私が説明したことに対しての生の声をいろいろと聞いたところだ。

ーー会費も集めたか。

松尾:
はい。

ーー県政報告ということで返金などは検討しなかったか。

松尾:
それはしていない。

ーーそれはなぜか。

松尾:
もともとこの政治資金パーティーを私はビアパーティーという形でやっていて、その形の中でやるわけなので、方向性はそのままと思っている。

ーー純粋に県政報告の場であるならば飲食を含むビアパーティーは中止でもよかったのでは。

松尾:
迷ったが県政報告だけでは私の一方通行になってしまうと。私自身が説明をし、そして皆さん方から意見をいただくのが大事と思った。

ーーどんな意見が出たか。

松尾:
多くは「頑張れ」という言葉もいただいたと同時に、私が説明する中で「ここの部分が分からない」「ここの部分をしっかりもうちょっと言うべきだ」という声もいただいた。

ーー開催に対して否定的な意見もあったか。

松尾:
そこまで多くはなかったが「やめたほうがいいんじゃないか」という声もあった、それもあって私自身が1週間ほど前、開催を悩んだところだった。 その後、県政報告・交流意見交換会としたが、私自身が「やろう」と決断をした。

「正直、やってよかった」

ーー開催してよかったと思うか。

松尾:
正直、やってよかったと思っている。SNSでも確かに多くの方々の声を聞けるが、やはり肌感覚で、私の説明の後にいろんな声を聞けたのは「気づき」もあったし、今後の政治活動について私自身の覚悟ができた。私はこの一連の騒動について、自分のSNSでは一度も取り上げていなかった。私もある一定の時期にSNSで発言をしていこうと思ってた時に、今年2月くらいからどんどん新たなものが出てきてタイミングを逃していったのは確かだ。私自身がSNSも含めて一連の報道について皆さんに報告したのは、28日のピアパーティーが初めてだった。SNSでも「なんで言わないのか」という声もあったが、ある意味覚悟がいるところだと思い、28日のピアパーティーでその覚悟を持って皆さん方にお話をし、そして皆さん方から生の声をいただきたい、という形で決断した。

ーー自民党県議団の若手からも「パーティーの開催はやめるべきだ」という声が上がっていたが。

松尾:
今回の一連の報道でSNSでいろんなことを書かれている。中傷の言葉は心が病んでしまう。躊躇もあったが、自分の中で28日のビアパーティーで一連の報道についてきちんと私の生の声で説明し、生の声をいただきたかった。この覚悟の中で私自身は28日をそう捉えていた。

知事から「このタイミングは不適切」との批判も

ーー例年のビアパーティーに比べると、参加者の数は少なかったのか。

松尾:
それは熊本地震の影響があった。「行けそうにない」と何本も電話があったようだ。であります。ただ、最初は少なかったが、後半はある程度多くの方々が来ていただいた

ーー服部知事からは「このタイミングでの開催は不適切だ」というような発言があった。

松尾:
そういう意見もあると思う。ただ、私自身、この半年間の一連の報道の中で覚悟を持って県民の皆様方に発した最初が28日だった。報道にも私自身はできる限りインタビューも答えていこうという姿勢だが、紙面や時間の関係で報道されるのはごくごく一部だと思っている。今後はSNSでも発信していくが、その第一歩が28日だったというのはご理解いただきたい。

ーー熊本の被災者は「このタイミングでビアパーティーか」という思いを持つ人もいると思うが。

松尾:
その批判は真摯に受け止めたい。ただ、会場が開く30分ほど前に地震が起こった。私自身も情報が全く取れなかった。そういった状況の中で開催をした。

ーー不信感を払拭するために、ビアパーティーの収益を被災地に寄付するという方法もあるかと思うが。

松尾:
そういったことは今後また考えていきたい。


参加者にはビールを提供

ーー来賓の挨拶なしは地震を受けての対応か。

松尾:
違う。最初からそれは決めていた。

ーー県政報告に今回は30分取ったというが、例年はどのくらいか。

松尾:
例年は10分ぐらいで抑えようとしている。

ーー松尾さんは酒を飲まなかったが、参加者にはビールが提供された。

松尾:
そうだ。

ーー全部でどのくらいの時間だったか。

松尾:
ちょっと分からない。

ーー一連の問題については具体的にどんな話をしたのか。

松尾:
大きな柱では海外視察、(県庁の)部課長会の話、報道規制の話、そして金銭授受の話の4つがあるかと思うが、当日は時間の関係で海外視察の話と金銭授受の話について説明した。

ーーどういった説明をしたか。

松尾:
それはまたSNSで今から上げていく。

お笑い芸人の出演「何とも言えない」

ーー地震が発生して情報が分からない状況だったという話だったが、会派の会長という立場では情報収集する責任があったのでは。

松尾:
議員が一番最初に「俺のところに情報持ってこい」などと言っても現場が混乱するだけと思っている。現場は現場の方々にお任せするのが1つ。一旦落ち着いて、また情報が上がってくるだろうからそれを見て、と思っていた。議会としては、今度は熊本県議会からいろんな要望があるだろうからそれを受けて改めて執行部に提案をする。第一次、第二次の対応ではなくて、しっかりと下ろしながら復旧・復興支援をする立場だと思う。

ーーパーティーの中でお笑い芸人の余興があった。県政報告かつ地震があった中で出演は必要だったか。

松尾:
そう言われたら「必要じゃない」と言うが、先ほどお話ししたように開会直前で情報のない中で、私が重きを置いたのは初めて自分で説明をする覚悟が28日だったということ。お笑いは乾杯後の余興の中でのプログラムで、私も今になったら不適切だなと思わなくもないが、当時はバタバタした中での動きだったので何とも言えない。

ーー自民党県議団の会長という立場でのパーティーは県民の納得を得られると思うか。

松尾:
県民の皆さま方がどう受け取られるか、厳しい声もあると思う。ただ、先ほどからお話ししているように僕は覚悟を持って28日に初めて自分の口で、講演会をはじめ県民の皆さま方に、一連の報道のことを口にしたところでありそれが第一歩と思っていた。大きな覚悟だった。

テレビ西日本
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