高市総理が現在8%の食料品の消費税率を来年4月から2年間、「1%」に引き下げるよう党内への調整を指示しました。
また、物価高対策として、中低所得者向けの現金給付を併せて実施し、税の負担を「実質ゼロ」とする方針も示されました。
この動きについて、関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した政治ジャーナリストの青山和弘氏は、「高市総理が『一生懸命やっている姿』を見せるためには、もうこうするしかないところに来ているんだと思う」と指摘。
選挙では「食料品消費税2年間ゼロ」と掲げていたにもかかわらず、なぜこのような方針となったのか、背景と課題を詳しく解説しました。
■「特に反省点はない」5か月半越しの決断
高市総理は、ことし2月の衆議院議員選挙の公約で「食料品消費税を2年間ゼロにする」ことを掲げていました。
そこから5か月半が経過し、ようやく「1%」の方針が固まりましたが、引き下げられるのは来年4月からです。
青山氏は、こうした“遅れ”が支持率低下の一因になっているとしながらも、「高市総理の受け止め方は異なる」と指摘します。
【青山和弘氏】「27日の記者会見では、『何かやろうとすれば大きな抵抗がある。特に反省点はない』と言っているんです。つまり、野党や自民党内の抵抗によって遅れたので、『私は一生懸命やろうと思ってきた』ということなんですね」
党内では麻生副総裁ら財務大臣経験者が反対を表明したにもかかわらず、高市総理はそれを押し切る形で決断に踏み切ったといいます。
青山氏は「一生懸命やっているという姿を見せるためには、もうこうするしかないところに来ているんだと思う」と指摘しました。
■「高市さんの責任で」自民党内の空気感は?
党内の受け止めについても、青山氏は分析。
異論は残るものの、「高市さんがそこまで言うんだったら、高市さんの責任で」という雰囲気が党内に広がっており、党内手続きは今後進んでいくとの見通しを示しました。
一方で懸念されるのは、財政の信任とマーケットの反応だと話します。
【青山和弘氏】「円安とか金利高とか、これはやはり高市さんが一身に責任を負うことになったので、これによってどうなるのか、今後の政局、高市政権の行方にも影響が残ると思います」
■古市憲寿氏「みんなが苦しむ状況にならないか」
社会学者の古市憲寿氏は税率が下がることによる懸念を示しました。
【古市憲寿氏】「普通に考えると、円安も物価高も、消費税を下げるとさらに進むんです。だから来年以降さらに物価もめちゃくちゃ上がっていく。円安もさらに進んでいく。食品だけは税率1%となる。
それをみんなが望むのであればいいんじゃないですか?(予想が)ハズれてほしいですが、みんなが苦しむ状況になってしまうのではないか」
食料品の税率が1%になる一方で、その他の物価上昇は続くという構図になりかねないという指摘です。
そのうえで「減税を2年間でやめられないのではないか」と推測しました。
■「2年」過ぎたらどうなる?
この減税は「2年間限定」のため、青山氏は2年後には「増税される」状態になるとして、今後の見通しを語りました。
【青山和弘氏】「(2年後)本当にそれ(食料品消費税減税)だけで『みんな楽になっているから大丈夫だ』といった環境が生まれるかは、なかなか想像しにくい」
また、食料品消費税を「実質ゼロ」にする案として、中低所得者向けの現金給付も実施する方針が示されています。
【青山和弘氏】「8%を1%にするのでゼロではない。残りの1%分の6000億くらいを財源に給付を始めるということですね。これをどのように評価するかは判断が分かれると思います」
(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2026年7月30日放送)
