お笑い芸人・アーティストとして活動するくっきー!さんの展覧会「くっきー!乙女展 in 枕崎」が、7月26日から鹿児島県枕崎市文化資料センター南溟館で始まった。全国巡回の第1弾として枕崎を選んだ理由を本人は「枕の向こう側、つまり『起きてる』ってことですよね」と語り、独特の世界観で会場を沸かせた。
ひげ面×ロリータ、「キモかわいい」が世界を席巻
展覧会に並ぶ作品群は、一目見て強烈な印象を残す。きらびやかなバラに囲まれたひげ面の人物がロリータファッションをまとい、白いバラで縁どられたマスクには白塗りに赤と青の奇抜なメイクが施されている。バレエ衣装でポーズを取る人物の表情には、恥ずかしさとわずかな憂いが浮かぶ。

こうした作品について、くっきー!さんは「立ち姿がきれいで曲線美の中に、薄汚い顔面。キモかわいい。これが乙女画たるゆえんですね」と説明する。一見して不気味なキャラクターが、花や豪華な衣装でかわいらしく彩られているのがくっきーワールドの真骨頂だ。しかも会場に飾られている多くの作品のモデルは、くっきー!さん本人である。

テーマは「乙女」——誰の心の中にも眠る美しくなりたい気持ち
展覧会のテーマに据えられているのは「乙女」だ。くっきー!さんはその意図をこう語る。「みんな持ってるんだ。心の中に『美しくなりたい』という部分。絶対みんな持っているんだ。それに目覚めてほしいんだって言っているんだ」。

自らをモデルにする理由についても、明快なメッセージが込められている。「僕のようなバケモン面でも飾れば美しくなるんだぞ。心を清く持ちなさい、強く持ちなさいという気持ちを込めた」。笑いの要素を孕みながらも、鑑賞者の内側に静かに問いかけてくる作風は、国内外で高い評価を受けてきた。

全国の第1弾として枕崎を選んだ理由
お笑いコンビ「野性爆弾」のくっきー!さんは、若い世代を中心に人気を集めるお笑い芸人である一方、アーティストとしてもその名を広めてきた。今回の全国巡回展で最初の開催地に選ばれたのが、鹿児島県枕崎市だ。
「(全国で)1発目ということで、枕崎スタートが一番いいと思った。名前がいいじゃないですか、『枕崎』って。枕の先、枕の向こう側ってことですよね。『起きてる』ってことですよね」とくっきー!さん。独自の言語センスで枕崎という地名をポジティブに読み解いた発言は、会場を訪れたファンたちにも好評だったようだ。

開幕初日から盛況、遠方からも来場者
7月26日の開幕初日、南溟館の会場は多くの来場者で賑わった。鹿児島市から足を運んだ来場者は「カラフルで一つずつキャラクター性があって、すごく見ていて面白い」と話した。宮崎県から4時間かけて訪れた来場者は「めちゃくちゃいいですね。リスペクトしています」「自分の心を出している作品が大好きです」と興奮気味に語った。

枕崎市という地方都市でありながら、県外からも多くのファンが集まったことは、くっきー!さんの作品が持つ吸引力を改めて示している。
開催概要
「くっきー!乙女展 in 枕崎」は、鹿児島県枕崎市文化資料センター南溟館にて8月30日まで開催される。入場料は大人1000円、高校・大学生は800円、中学生以下は無料だ。全国巡回の先陣を切った枕崎での展示を皮切りに、くっきーワールドはこれから全国各地へと広がっていく。
【動画で見る▶くっきー!乙女展in枕崎 「心の中の乙女に目覚めて」】

