富山県の県立高校の再編を巡り、県と県教育委員会は、第一期となる2029年度の再編方針案を公表しました。第一期では、富山西高校・大門高校・伏木高校が閉校となり、県内の全日制の県立高校は現在の34から31に減ります。一方、現在ある高校の校舎を活用し、国際社会で活躍できる人材を育成する「グローバルハイスクール」と専門分野を深く学ぶ「未来探求ハイスクール」を新設します。

22日の会合(富山県庁)
22日の会合(富山県庁)
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3校が閉校、全日制の県立高校は34校から31校へ

方針案は22日夕方に開かれた県や経済界、教育関係者などでつくる検討会議で示されました。

第一期の再編では、富山西・大門・伏木の3校の募集を2029年度から停止し、2030年度末(=2031年3月)で閉校とします。

つまり、この3校への入学者は現在の中学2年生が最後となります。

閉校とする理由について県は、直近5年の志願状況や地元の中学校から進学する生徒の少なさ、それに周辺の高校の教育内容と共通する部分が多いことなどを挙げています。

富山高校の校舎を活用、県内初の「国際バカロレア校」へ

第一期では新たにグローバルハイスクール1校と未来探求ハイスクール4校を設置します。

富山高校
富山高校

グローバルハイスクールは富山高校の校舎・敷地を活用。外国人教師を複数人配置して英語力や国際感覚を育み、海外進学にも対応できる教育で国内外で活躍できる人材の育成を目指します。

1学年6クラスとし、1年次は英語による授業や異文化理解につながる探究活動、2年次からはより専門的な学びを「グローバルコース」を設けるほか、短期留学などへの参加が可能になります。

県内の高校では初めて、世界共通の教育プログラムを提供する「国際バカロレア校」の認定を目指します。

「余白の時間」で探究・部活・学校外活動を 未来探求ハイスクール

「未来探求ハイスクール」は、滑川・富山商業・高岡商業・小杉の校舎と敷地を活用し、県東部と西部に2校ずつ配置します。

いずれも1学年6クラスとし、専門分野の学びや大学や企業と連携した教育に力を入れます。

そのために新たに設けられるのが「余白の時間」です。卒業に必要な単位数を最低限に減らし、週に1日から4日は午前のみの授業とします。

捻出した時間で探究活動や部活動、学校外での教育活動など、生徒の興味関心や進路希望に応じた学びができるということです。

「得意を生かせる」富山商業・高岡商業、「なりたい自分を見つける」滑川・小杉

富山商業高校
富山商業高校
高岡商業高校
高岡商業高校

4校の中でも富山商業と高岡商業は「得意を生かせる」をコンセプトに、スポーツ、情報、芸術、商業、家庭などの分野でより専門性の高い学びを実践するため、プロ選手やYouTuberなどの外部人材を積極的に活用します。

さらに、高い成果が期待できる部活動を「強化指定部」とし、施設や指導体制を充実させるということです。

滑川高校
滑川高校
小杉高校
小杉高校

滑川と小杉は「なりたい自分を見つけることができる」をコンセプトに、校舎に整備された実習設備を活かした多様な学びや、近くの大学や企業などと連携した教育を充実させ、多様な職業観を養います。

生徒が幅広い科目から興味関心や進路に合わせて時間割を組み立てられる「総合学科」の開設も検討するということです。

閉校3校の教育は「引き継ぐ」 地域とのつながりも継続

県教育委員会は、閉校する3校で行われていた教育を新たに設ける未来探求ハイスクールを中心に活かしてきたいとしていて、富山西の体育、芸術、家庭、情報などの専門科目は、富山商業を中心に県内それぞれの高校で。大門で行われている情報コースは高岡商業など、県立大学や地域との連携プログラムは小杉高校で充実させるとしています。伏木で行われている環日本海諸国との交流は高岡商業とグローバルハイスクールとなる富山高校で充実させていくとしています。

2033年に公立中高一貫校、2038年には大規模校も

高校再編を巡り、県と県教育委員会は2038年度までを20校程度に再編する方針で、22日は第二期以降の方針の一部も公表されました。

それによりますと、2033年ごろに高岡高校の敷地を活用して県内初の公立中高一貫校を開校します。中学校は2クラス、高校は6クラスとし、高校からの入学者も募集します。

さらに、2038年ごろには呉羽高校の敷地と、富山市舞台芸術パークの敷地を活用して、1学年12クラスの大規模校を設置します。

新しい学校の名称は、校舎として活用する高校や、その歴史なども踏まえて今後検討するとしていて、県教育委員会は今後も県民の意見などを踏まえ、10月中旬を目途に第1期の設置方針を取りまとめたいとしています。

新田知事:
「富山県の子どもたちが将来にわたり質の高い教育を受け、それぞれの可能性を最大限に伸ばせる学びの環境を提供するための大きな一歩。閉校は学校が無くなることでは絶対にない。特色ある教育、地域と協力しあっての教育、このようなものを新時代ハイスクールに受け継いでいく」

(富山テレビ放送)

富山テレビ
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