福岡県議会の正・副議長ポストを巡る金銭授受疑惑で、アメリカに出張中だった福岡県議会議長が7月17日に帰国し、テレビ西日本報道部の単独インタビューに応じた。
アメリカ出張から帰国した議長
インタビューに応じた蔵内勇夫議長(72・筑後市選出 当選10回)は、今回の疑惑について「元自民党県議団同期生の主流派と反主流派の争いと変わらなくなった」とした上で、金銭を巡るやり取りを隠し録りした音声データの内容については「専門家ではないので言及しない」と述べた。

また吉松源昭県議(58・糟屋郡選出 当選7回)が証言したゴルフ代名目の金銭支払いについては、改めて「割り勘だった」と説明した。
2回目の会見「大丈夫かなと思ったけど」
記者) アメリカに行ったのは何のために。
蔵内勇夫議長(以下、蔵内) 全米獣医師会のゼネラルミーティング。代表者が500名集まった総会。もう5年連続、僕は招待を受けて、そこでスピーチをするのが私の役割。大変楽しかったです。

記者) この期間に福岡で起きていたことは、どれぐらい把握しているか。
蔵内) 中尾君(副議長)が記者会見やったことは聞きました。

記者) 2回目の記者会見は、蔵内さんが指示したのか。
蔵内) 全然関係ありません。

記者) 1回目の会見は、蔵内さんに相談したようだが、2回目は中尾氏が自身の考えでやったということか。
蔵内) 1回目の会見の時は、確かに会見しますと(言っていた)。僕もおりましたからね。議長、副議長の間だから、当然それぐらいの相談はありますよ。
記者) 2回目の会見については…。
蔵内) 後で聞きました。大丈夫かなと思ったけど。

記者) 内容をどう見たか。
蔵内) 帰国して断片的には聞きましたけども、中尾副議長は「思いを十分伝えることができませんでした」と。それは反省してましたね。「自分は頼まれて何とかなればと思って動いたつもりだったけども」とそういったこと言ってました。
自分自身の会見は「予定ない」
記者) 今後、自身が会見などで説明する予定はあるか。
蔵内) 今のところ予定はありません。これはいわば、元自民党県議団同期生の主流派反主流派の争いと変わらなくなっちゃったんだよね。お互い、いろんなことを言ってるし。だからその問題は早めに解決しなきゃならんと思ってる。われわれ福岡県議会議員の使命は、もちろん今回の問題はきちっと解明し整理し責任を取らなきゃいけないが、県政全体をどう推進していくかが最も大事な仕事。

記者) 「責任を取る」とは。
蔵内) 例えば、調査があって、その結果、いろんな具体的な話が出る。だったらそれに対してきちんと対応しなきゃならない。ただ、今から調査があるんで「私が調査をして下さい」とお願いした立場で、これ以上、言及することはいけないと思ってます。

記者) 調査はいつから、どういうかたちで始まりそうか。
蔵内) 早めにしてもらいたかったんだけど、弁護士をどうお願いするかという話の時に、県弁護士会にお願いした方がいいということになったそうで、弁護士会はそういう人選は1カ月に1回の委員会でしか決められないと。だから、それを待っていると聞いています。
音声データには「言及したくない」
記者) 第三者委員会をつくるべきだという声もあるが。
蔵内) そういう意見は当初からあるが、僕は余り時間をかけずに外部の有識者がしっかりと自主的にやってもらえればそれの方がいいと思っています。

記者) やり取りの音声データの件、音声を聞いてみてどう感じたか。

蔵内) 僕は専門家じゃないから、重要なのはわかるけど、音声データがどうだこうだということは言及したくないと思ってます。
記者) そのやり取りのなかで『蔵内会でのゴルフ費用』とか『大金』といった言葉が出ていることはどう思うか。

蔵内) 『マスターズ』とか『蔵内会』というのはプライベートな会なんですよ。しかも何十年も続いてきた会だよね。『蔵内会』は最近だけど。そういうなかで県議会の融和と結束を図るというのが大事なことであって、そのために行われてきたことなので、それなりの経費もかかってると思いますよ。例えば、30年間ぐらい私自身もその経験があるわけですから。しかしそのことは、議会の求心力になってると思う。
匿名での証言「いちいちコメントしない」
記者) その費用を、議長、副議長になる人たちに負担させているということは。
蔵内) それはない。基本的に割り勘です。しかし割り勘と言っても多少の上下はあるわね。そんな時に「じゃあここは俺が出そう」ということは、政治家ですから誰でも言いますよ。
記者) 吉松氏からは料亭での食事代を払わされたという証言もあるが。

蔵内) あの頃は老松(料亭)で複数の会合があってるから、私自身どれがどの会合だったかよく分からないけど、吉松議長が自分で「席を設けたい」と言った会だったと思います。ですから私たちはそういった時には、きちんとお祝い持って行くんですよ。議長になったら大変だよ。いっぱい話が来て、昔は議長交際費があったから対応できたけれど、いまは全部プライベートマネーですよ。だから寧ろ議長になってからが大事なんだ。
記者) 食事会の場で、費用として蔵内さんに500万円を払ったと話す議員もいるが。
蔵内) だから堂々とね…、匿名なんでしょ。

蔵内) 匿名の話なんていうのは今、SNSですごい話が出てるじゃないですか。だからそういう匿名の話にいちいちコメントしてられないよ。

記者) マスコミの取材には応じてるけれども、匿名でしか答えられないということもある。
蔵内) それは今度の調査委員会ではっきりすればいいことでしょう。

記者) 調査委員会で特定の人と分かってしまうと今後の議員生活がやりにくいから、言えないという人たちもいるのでは。
蔵内) それは議員として責任持って、自分がやったことは背負っていかなきゃいかんと思うよ。
(テレビ西日本)

