8月の「終戦の日」を前に、新庄市の語り部の女性が平和について中学生と語らった。「世界中の戦争を終わらせたい」と訴える女性の声は生徒たちの心にどう響いたのだろう。
新庄市の八向中学校。
演壇に立ったのは新庄民話の会のメンバー渡部豊子さん(83)。
(渡部豊子さん「証言・原爆死者の片付けをして」より)
「嫌な音で空襲警報が鳴る。そうしたらピガ!と光って『熱っ』と思って逃げたらドーン!て原爆が弾ける音がしたって」
渡部さんの話に生徒たちは一瞬にしてひき込まれる。
(渡部豊子さん)
「原爆で亡くなった人は一瞬で7万人。新庄市の人口3万5000人ぐらいだべ。みんな2回死ぬほどの人が一瞬で死んだ」
かたわらに置いていたのは渡部さんがまとめた戦争体験者の「証言集」。
満蒙開拓義勇軍として旧満州に渡った叔父・伊藤清光さんなど5人から聞き取り、16年前に出版した。
広島で原爆犠牲者の後片づけをした男性は、地獄のような日々を過ごした。
(渡部豊子さん)
「『熱いもんだがら飛び込んだのか何だもんだが、川の水が見えないぐらい人でいっぱいだった』って。地獄…あれが地獄と言わねで何を地獄って言う」
あれから81年。
訴えても訴えても戦争がなくなることはない。
(渡部豊子さん)
「いまだにイランとアメリカ、ウクライナとロシアが戦争している。日本も巻き込まれるかもしれない。殺し合いなどしてもらいたくない」
(八向中2年生)
「戦争の話を聞いたことがなかったので、話を聞けて恐ろしさを再確認できた」
(八向中3年生)
「自分たちが良い未来を作っていかなければならないと思った」
若者たちに託す「不戦の誓い」。
渡部さんの願いはただ一つ。
(渡部豊子さん)
「戦争してはだめだよ。命を亡くしては絶対にだめだがらね。やりたいことやって、したいことをして世の中のために尽くして、みんな平和に暮らせる世の中にしてほしい。ありがとうございました」
