パ・リーグのクライマックス・シリーズ第1戦は、リーグ王者のソフトバンクが接戦を制した。
勝ったソフトバンクには1勝のアドバンテージを含め、これで2勝とし、日本シリーズ進出へ王手。一方のロッテは、崖っぷちに立たされた。

先制したのはロッテ。2回、2アウト1塁でCS初打席の7番・安田尚憲(21)。
今季投手3冠のソフトバンク先発・千賀滉大(27)の初球の155キロのストレートを空振り。
続く2球目だった。

「CS最初の打席で緊張もあったが、打つことができてよかった。うまくバットにひっかかってくれた」とお化けフォークを捉え、ライトスタンドに運んだ。

援護をもらった先発の美馬学(34)。レギュラーシーズンでソフトバンク戦5勝の実績を買われ、大役に抜擢されたソフトバンクキラーは無失点ピッチングを続けてきた4回だった。
先頭の柳田悠岐(32)に投じた内角低めへのスライダーをバックスクリーン左に運ばれる。

1点差に詰め寄られた直後の5回、1アウト3塁のチャンスを作ると、千賀キラーの1番・荻野貴司(35)が「チャンスだったので思い切って打ちにいった」と、千賀の高めのストレートを弾き返し、レフト前タイムリー。再び2点差とする。

しかし、勝負を分けたのは6回だった。エラー数は今季リーグ最少53の固い守備が乱れた。
美馬が1アウト2・3塁のピンチを招くと、ワンポイントリリーフで東條大樹(29)にスイッチする。
外に逃げるスライダーをデスパイネがバットの先端で捉えた打球はセンター前へ抜けそうな当たり。これをショート藤岡裕大がキャッチするも1塁への送球が逸れ内野安打に。再び1点差に詰め寄られると、なおも1塁・3塁でマウンドは3番手の唐川侑己(31)に。

得意のカットボールで牧原大成(28)をセカンドゴロに。ダブルプレーに打ち取ったかに見えたが、セカンド中村奨吾(28)からの送球をファーストの井上晴哉(31)がまさかの落球。この間に3塁ランナーのグラシアル(35)が同点のホームを踏んだ。

さらに8回、澤村拓一(32)が2つのフォアボールで2アウト満塁のピンチを招くと、甲斐拓也(28)の当たりはボテボテのショートゴロ。しかし、甲斐の気迫のヘッドスライディングもあり、内野安打に。勝ち越しを許し、手痛い負けを喫した。

「ミスが出たら短期決戦は流れが向こうにいってしまう。もう1回引き締めて、明日頑張ります」と井口資仁監督(45)。これで、崖っぷちに立たされたロッテ。下克上で日本シリーズに進出するには、残り試合を3連勝するしかない。チームの命運は復調の兆しを見せる21歳の若武者・安田のバットにかかっている。

(フジテレビ・加藤忍)