無断で作業道を作った場所は他人が所有する山林でした。
不動産侵奪の疑いで暴力団組長ら5人が逮捕された事件で、警察は15日、指定暴力団・共政会本部に家宅捜索に入りました。
「午前10時です。大勢の捜査員が共政会本部事務所の中に入っていきます」
広島市南区の共政会本部で行われた家宅捜索。
その捜査員の数、120人家宅捜索に入った理由は…”不動産侵奪の疑い”
警察によりますと指定暴力団共政会・原田組組長の川下真吾容疑者と組員4人は、去年4月からおよそ1年間にわたり、広島市南区の他人が所有する山林で無断で木を伐採したうえ、重機を使って作業用の道をつくった不動産侵奪の疑いがもたれています。
15日、空から捉えた映像からは、共政会本部の裏山で山肌を削って作られたような複数の道がのびているのがわかります。
また、地上でもー
「共政会本部事務所のすぐ裏にある山の斜面では、複数の捜査員の姿が見られます」
捜査員たちが現場付近を歩きながら隈なく調べる様子が確認されました。
警察は5人の認否を明らかにしておらず、動機についてもわかっていませんが、組織的な関与を含め事件の経緯を詳しく調べるとしています。
■現場は共政会本部と一般道の間
今回の現場は、共政会本部と黄金山の山頂に向かって伸びていく一般道との間です。
およそ3000平方メートルの範囲にわたって伐採されていたということです。
道のようなものも上空から見ることができるわけです。
そして、今回の逮捕容疑が「不動産侵奪罪」。
吉中さん、恥ずかしながら私は初めて聞いたんですが、これはどういった罪になるのでしょうか。
■不動産侵奪罪とは
【広島大学法学部長・吉中信人教授】
「あまり聞き慣れないかもしれませんが、窃盗罪の不動産バージョンという感じです。窃盗罪だと移動できるもの、動産を盗るのですが、不動産は取れないので、そこを勝手に権利者の意思に反して侵奪する、占拠するというのが、この不動産侵奪罪です」
ーー量刑としてはどういったものがあるのでしょう。
【広島大学法学部長・吉中信人教授】
一応、拘禁刑10年以下ということになるが、窃盗罪みたいに罰金がないので、軽いものだと執行猶予になるが、ここまでちょっとガッツリやっていると実刑になる可能性も高いと思う。
ーー今回は暴力団組員の逮捕ということになりましたが、一般の人でも罪に問われるケースは当然あるわけでしょうか。
【広島大学法学部長・吉中信人教授】
ほとんどの場合、一般でしたら民事上の争いの延長線上で勝手に占拠したりということはあり得るので、やはり気をつけないといけないということはある。
