福岡県議会の正副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑で、1000万円の受け渡しに関するやり取りの音声データの中で、自民党の中尾正幸副議長とともに名指しされている松本国寛県議が14日、取材に応じました。

金銭の授受を証言した吉松県議が録音した音声データには、中尾氏とされる人物が「あした松本会長が『荷物』は預かります」「ちょっとね大金やけんね、管理しとかんと」などといったやり取りが記録されていました。

松本氏は吉松県議らとの面会を否定した上で、中尾氏からの報告もなかったと話しました。

主な一問一答は以下の通りです。

「そんな事実はまったくない」

ーー吉松県議が議長ポストを巡って現金を渡したという主張をしている。

松本県議(以下、松本):
報道を見てびっくりしている。その中で「言った言わない」というやり取りになっている。その中で私の名前が出てきたりもしている。音声の資料があったとの報道も聞いている。鑑定結果が出たということも聞いている。

それについては「(2019年)10月16日に私のところに中尾さんを伴って来た」と報道されているが、その日は10月議会の最終日で、私にとっては年に1度のチャリティーのお世話をしているゴルフコンペの日と重なってしまったので「どうしよう」と悩んだ年だったので鮮明に記憶が残っている。朝、ゴルフ場に駆けつけて事情を説明し、その足で議会に入って代表者会議を行い、本会議が終わって、当時の小川知事はじめ県の幹部が閉会のあいさつに来られのでその対応をして「時間が迫っているので、もうご挨拶はけっこうですよ」と言って足早に議会を後にした。僕にとってはアクシデントだったので鮮明に覚えている。だから、(現金を受け取ったという)そういった事実はまったくない。

ーー 音声データのやり取りの中では、松本氏が「預かる」という話になっている。

松本:
私も報道で知った。それは15日にそういうやり取りがあっただけで、16日に本当にそんなこと(金銭の受け渡し)が行われたということではないと思う。本当にこの日の記憶は鮮明だから、16日に2人(中尾氏・吉松氏)が私のことを訪ねてきたということは絶対にない。

携帯のカレンダーアプリで改めて確認したら、チャリティゴルフ、本会議最終日というのが時系列的に並んでいたので、それを見て確認した。長い間でこの年だけがチャリティに参加できなかった唯一の年だったので、しっかり覚えている。

「なぜ私が登場人物として流れるのか腹が立つ」

ーー当日は議会最終日でいろんな事があってかなり忙しかったとのことだが、吉松氏が主張する「現金の受け渡し」をする時間はなかったのか。

松本:
何のいわれもないものをいきなり持ち込まれても私が受け取るようなことはない。そんなことが話し合われたというテープ(音声データ)があったということは聞いたが(現金の受け渡しが)次の日に行われた、ということは聞いていない。テープに撮っているならば、16日も撮ってくれたらよかったんじゃないか。いずれにしても私はそんな話が行われたことは報道でしか知りないし、中尾氏から聞いたこともない。したがって、翌日に手渡されたこともない。少なくとも2人が私の部屋に面会に来た事実もない。

ーー音声データにある中尾氏の発言とされる「大金」という言葉についてはどう考えるか。

松本:
私が知らないところでの話なので知る由もないし、報告も受けてない。そのテープ(音声データ)では「翌日に私のところに…」という話だったが、その事実もない。これは断言できる。 だから、なぜ私が登場人物としてああいうふうに流されるのかっていうのは本当にもう腹が立つ。

ーー吉松氏は1000万円を渡したと証言しているが、中尾氏は「受け取ってない」と言っている。どちらが正しいと考えているか。

松本:
私はわからない。2人の中できちんと確認をしていただきたい。その中に、県議団の会長という話が出てくるが、それは間違いだということだけは指摘しておきたい。10月16日はそういう(前述のような)行動だったので、(音声データには)私まで入っていたがそれは間違いだ。

ーー音声データは鑑定で、ほぼ中尾県議の声という結果になっている。それについてはどう思うか。

松本:
そういう鑑定結果であればそういうことだと思う。

ーー 中尾氏が勝手に言ったことだ、という認識か。

松本:
勝手にというか、ご自分の考えでそういう会話があったんだと思うが、われわれは報告も受けてないし、その後(金銭を)預かることもない。

ーー松本さんは2012年に議長を経験しているが、その際に金銭の支払いはあったか。

松本:
ありません。

ーーこれまでに議長・副議長ポストをめぐって金銭を支払うといううわさがあったということを証言している人が複数いるが、そういううわさが耳に入ってきたことはあるか。

松本:
憶測で答えるわけにはいかないが、雑談で出てきたりすることは聞くが、実際に携わったことはないので、それは想像の世界なんだと思う。

会食の支払いやお車代は「覚えていない」

ーー噂ならば、なぜこういう証言が出ていると思うか。

松本:
分からない。私のときにはなかった。

ーー吉松氏は2020年4月に料亭で食事をした際にその費用とお車代を払ったと主張しているが、その会食には出席したか。

松本:
出席している。

ーーそのときは誰が支払いしたか。

松本:
そこはよく覚えていない。

ーーお車代を受け取ったか。

松本:
そんなことがあれば覚えてるんじゃないか。そんな記憶はない。

ーー吉松氏は、お車代を後日、松本さんから返されたと言っている。

松本:
それも記事を見て「そんなことがあったのか」と正直思いました。

ーー会食に行く場合は、誰が支払うことが多いのか。

松本:
それは相手次第じゃないか。我々議会だけで行くことはそう多くない。その中では、
会費として後で徴収されたり、たとえば自分にうれしいことがあって「先輩、一緒に祝ってくださいよ」ということもある。そういうときは包んでいったりということでちゃんと合うような形にしてるつもりです。

ーー割り勘で支払うとかではなく。

松本:
時と場合にもよるが、お祝いしたいから来てほしいということもある。そのときには応分の負担をしたりということもある。来賓として呼ばれるときには応分の額を包んで自分の会費として持っていくということは多々あった。

ーー自身が出席した会食については、基本的には自分の分は支払っているということか。

松本:
立て替えてもらって後で精算というのもあるし、その場で会計が難しいときは後日請求が来てそれを割るとかということはある。後日の精算の中で応分の負担をするということは何度もあった。

ーー料亭の会食では吉松氏が7人分49万円の領収書を持っているが、吉松氏が支払った記憶はあるか。

松本:
あります。領収書を持っているならそうじゃないか。ただ、それは分けて請求というはないので、どちらかに一旦は請求されるから、そういうことだと思う。

ーーその会計を吉松氏に支払ってもらったか。

松本:
その日は会計できないので、後日金額が出てくるということになっているのでは。

「実態の解明を急いでほしい」

ーー自身も支払ったという証明はあるか。

松本:
領収書持っていても使えないので、私は保管しない。

ーー第三者による調査はそれ相応の時間はかけるべきと考えているか。

松本:
急ぐべし、しかしやっぱり丁寧にやるべき。時間をかけるのはなかなか難しいだろう。だんだん理解や信頼を失っていくことなのでとにかく速やかにやってほしい。そのことは県議団にも伝えている。

さまざまな形でわれわれの信頼を失うような報道があっているが、だからこそ1日も早く払拭してほしい。実態の解明を急いでもらい信頼を1日も早く取り戻したい。

テレビ西日本
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