静岡市の代表的な観光地「日本平」に、地元の洋菓子店が初めてジェラートの専門店をオープンさせた。ケーキやプリンなどで人気の洋菓子店が、なぜいまジェラートの専門店を始めたのか。

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菓子店のジェラート専門店 背景には物価高騰

ぶるみえーる日本平店
ぶるみえーる日本平店

7月4日、富士山と駿河湾をのぞむ日本平にオープンしたジェラート専門店「ぷるみえーる日本平店」。静岡市の洋菓子店「ぷるみえーる」が展開する初めてのジェラート専門店だ。お客さんは「チョコレートのコクがあって、なめらかでおいしい」とその味を絶賛。オーナーシェフの牧野良弘さんは、「新しい静岡の名物になってくれれば」と期待を寄せる。

38年前にオープンし、看板商品のプリンを中心に多くの人に愛されてきた「ぷるみえーる」。オーナーシェフの牧野良弘さんは出口の見えない物価高に頭を抱えていた。上質で自然な素材にこだわり続けてきた店だが、円安や中東情勢の影響による小麦粉やバター、卵など、スイーツの材料や包装資材などの価格高騰が重くのしかかる。さらに人件費の高騰も追い打ちをかけていた。洋菓子店の倒産は全国で相次いでいて、帝国データバンクによると、2025年は65件と2年連続最多となった。

日持ちするジェラートの利点

こうしたなか、牧野さんが活路を見出そうとしているのが「ジェラート」だ。実は、ジェラートの世界大会で数々の賞を受賞してきた牧野さん。2025年、本場・イタリアで開かれた世界大会では、アジア人で初めて優勝という快挙を成し遂げた。ジェラートを作り始めたのは、ケーキの材料費の高騰で苦しむ中、ケーキ店を維持するための糧として考えたためだ。ジェラートはケーキなどの生菓子に比べて日持ちすることや、少ない人数で一度にたくさんの量を作ることができるため、人件費の削減にもつながるなど利点が多いと言う。世界一の称号を得た自慢のジェラートを前面に打ち出し、洋菓子店としてだけではなく、「ジェラートのぷるみえーる」としても広く知ってもらいたいと考えている。

始めたジェラートの監修

ぷるみえーるオーナーシェフ 牧野良弘さん
ぷるみえーるオーナーシェフ 牧野良弘さん

牧野さんの挑戦は、専門店だけに留まらない。2026年から始めたのはジェラートの監修。依頼があった店のジェラートがより良い商品になるようレシピを改良する事業だ。すでに「無脂乳固形分の牛乳を使って作りたい」などといった依頼が来ている。牧野さんは実際に試作されたジェラートを食べて、改善策を提案しているという。

牧野さんは「商品そのものだけでなく、培ってきた技術や経験にも価値を見出す新しい時代のパティシエ像を作り上げたい」と意気込んでいる。苦境の先に見える新たな可能性への挑戦は始まったばかりだ。

(テレビ静岡)

テレビ静岡
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