7月に島根県松江市で、子どもと大人が一緒に演じる市民参加型のミュージカルが上演されます。
演技指導にあたるのは、島根県にIターンした劇団「四季」元団員の男性、山陰にミュージカルを根付かせたいと奮闘するその思い、本番に向けて稽古に取り組む様子を取材しました。
聞こえてきたのは、元気な掛け声。
7月に松江市で上演されるミュージカルの練習が始まりました。
この日の練習には、4歳の子どもから大人まで14人が参加しました。
ミュージカルを企画したのは、松江市在住のアーティストの団体。
年齢や演劇経験のあるなしに関わらず、だれでも参加できる市民参加型のミュージカルを目指しています。
この日は歌とダンスの練習。
振付師と一緒に、参加者は歌いながら走り回ったり、ジャンプをしたりして体を慣らしていきます。
その様子をメモを取りながらじっと見つめる男性。
ミュージカルの演出、演技指導を担当する汰生喜-taiki-さんです。
汰生喜-taiki-さん:
スサノオノミコトだったり、出雲神話っていう部分がつながったり惹かれたりした部分があって、島根かなと思ってた。
汰生喜-taiki-さんは神奈川県出身、東京藝術大学を卒業後、劇団「四季」の団員となり、『美女と野獣』や『ライオンキング』などの作品で舞台に立ちました。
その後、27歳の時、演劇に対する自らの姿勢を見つめ直そうとイギリス・ロンドンに留学。
帰国後、2020年、「出雲神話」に魅入られ島根県にIターンしました。
島根に移住したあとは、県内の高校の演劇部を指導したり、単独での舞台活動に取り組んだりしていましたが、2025年に汰生喜-taiki-さんの活動を知った松江市在住のアーティストの団体からミュージカルのワークショップ開催を持ちかけられたのをきっかけに今回の上演が決まりました。
汰生喜-taiki-さん:
みんな、振り覚えながらで大変だと思うけど、意外と歌いながらやると覚えやすい。体に入りやすいです。今のうちから癖付けるといい。
ミュージカルは約40分間のオリジナル作品。
参加者を見ながらストーリーを考え、演じる人の個性を引き出します。
汰生喜-taiki-さんは演出や演技指導だけでなく、劇中で歌われる曲の作曲・作詞も手がけています。
汰生喜-taiki-さん:
やりたいぞっていう気持ちはすごく感じてて、ただそれをどう形にするか経験がないだけで、本当にそこに風穴をポッと開けてあげるだけだなって思う。それが自分のひとつの役割かな。
山陰では、プロが上演するミュージカルの文化はまだ根付いていないものの、舞台芸術を愛する気持ちや情熱は決してほかの地域に負けていないと感じているそうです。
参加者(子ども):
踊るのが楽しかった。
参加者(大人):
ここまで小さい子と大人が一緒に関わって何かを作り上げることはなかなか機会がなかったので、お互いに学び合うところがあってすごく良い空間だと思う。
参加者(子ども):
楽しく、みんな一人一人の個性を出してやっていきたいです。
汰生喜-taiki-さん:
どんな物語もどんなお話もミュージカルにすることができる。歌って踊ってお芝居を表現していくことができるっていうものが僕はミュージカルの魅力だと思う。私もやりたいだったり、自分自身の人生に勇気をもらえるような、そんな作品を目指しています。
参加者の個性をストーリーで輝かせる…このミュージカルは7月26日午後2時から松江市の川津公民館で上演されます。
