倉敷市真備町などに甚大な被害をもたらした西日本豪雨からもうすぐ8年です。被災した中学生の時から「ふるさとに明かりを灯したい」という思いを持ち続ける女性が今、カフェの店長として奮闘しています。

◆西日本豪雨で被災「まび記念病院」付近のカフェに就職 店長を任された愛佳さん

「結構知り合いが来てくれている。おいしいと言ってくれる」

川相愛佳さん、23歳。2026年5月、ふるさとの倉敷市真備町にオープンしたカフェに就職しました。

肩書は、店長。メニューの開発から調理、提供まで一手に引き受けています。

◆西日本豪雨で「大切な物もドロドロだった」被災を経験 真備町にカフェをつくることが夢に

8年前の7月に発生した西日本豪雨。当時中学3年生だった愛佳さんの自宅も屋根の高さまで浸水し、一時、避難所生活を余儀なくされました。

(川相愛佳さん(当時15歳))
「自分の家がないからショックだった。大切な物もドロドロだった」

真っ暗になってしまったふるさとに明かりを灯したい。被災後、真備町にカフェをつくることが夢になった愛佳さんは製菓科がある高校を選び、卒業後は、大阪の菓子作りの専門学校に進みました。

◆復興への希望を感じて…何度もカフェに来る愛佳さんの「大切な人」

愛佳さんが働くカフェは、西日本豪雨で建物の大部分が浸水した「まび記念病院」のすぐ近く。当時は、辺り一面、水に覆われた場所です。

(川相愛佳さん)
「来ました!」

この日、愛佳さんの大切な人がやってきました。祖母の守屋美雪さん(77)。2カ月前のオープンから何度も店を訪れてくれています。

(祖母・守屋美雪さん)
「私の友達も愛佳ちゃんが(真備に)帰ってきて店をするときは言ってとエールを送ってくれている」

祖母も、その友達も…被災した多くの人が愛佳さんの夢に復興への希望を感じてきました。

◆子供が大好きなメニューを楽しめる夢が詰まった一皿「大人のお子様プレート」その味は?

(川相愛佳さん)
「お待たせしました。大人のお子様プレートです」

注文したのは、「大人のお子様プレート」。オムライス、ハンバーグ、エビフライと子供が大好きなメニューを大人サイズで楽しめる夢が詰まった一皿です。

なかでもエビフライは「カダイフ」という細い麺状の生地を絡めて揚げていて、真備町で食べられる店は珍しいといいます。

(守屋美雪さん)
「初めての味」
(守屋さんの友人)
「都会に行ったらあるかもしれないが、初めての食感でおいしい」

◆祖母らの応援が力に…今後は地元の食材で「ふるさとを活気づけていきたい」

(川相愛佳さん)
「(Q:おばあちゃん来てくれてどう?)うれしい。たくさん連れてきてくれるから」

(守屋美雪さん)
「被災後、真っ暗で寂しかったまちにみんなが集まれる場所がほしいと自分から言い出してくれた。それなら応援したいと」

(氷削る様子)「ガー」
イチゴを使ったかき氷、7月からの新メニューです。

(川相愛佳さん)
「ブドウの時期になったら真備や倉敷や地元のものを使いたい」

今後は、様々なメニューに地元の食材を使うことでふるさとを活気づけていきたいといいます。

◆真備町を出て行った人に帰ってきてほしい…みんなが楽しくゆったりする飲食店にしたい

(川相愛佳さん)
「活気はまだまだ。(被災後、真備町を)出て行った人が多いから帰ってきてほしい。ガヤガヤするのは真備らしくないが、みんなが楽しくゆったりする飲食店ができていけば」

岡山放送
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