QRコード決済を悪用した新たな手口への警戒が高まっている。飲食店では、第三者が無断で別のQRコードを設置し、売り上げをだまし取ろうとしたとみられる事案も確認された。キャッシュレス決済の普及とともに関連するトラブルは増加しており、専門家は安易にQRコードを読み込まないよう注意を呼びかけている。
無断で別のQRコード設置 決済悪用の新手口
手軽な決済手段として多くの店で使われているQRコード。
それが客をだまし、店の大切な売り上げを奪い去る手段に使われる恐れがあると飲食店が注意を呼びかけている。
焼肉・親鳥専門店「ばかたれ」の防犯カメラ映像を見てみると、6月9日午後7時半ごろ、黒いポロシャツを着た男がやってきた。

焼肉・親鳥専門店「ばかたれ」従業員:
「WeChat Pay、ここ使ってますか?」と言われて…。

「WeChat Pay」は、中国のIT企業が提供する決済サービス。店に来た男は、その「WeChat Pay」のQRコードとみられる台を「置かせてほしい」と持ち掛けてきたという。
焼肉・親鳥専門店「ばかたれ」従業員:
「いや誰ですか?」と聞いたら、そこは触れずに強行突破しようとしてきた。
男は従業員の問いかけに答えないまま、持ってきたQRコード台とみられるものをお店のカウンターに設置しようとしたという。
男の強引な行動に違和感を覚えた従業員は、次のように対応した。

焼肉・親鳥専門店「ばかたれ」従業員:
私が向こうでほかの従業員と話してて、首を横に振ってたんですよ。それを察して「じゃーいいです」の感じで、すらーっと静かにいなくなりました。これを置くことで支払いをしてもらいたい。その支払いが私たちにいくわけではなくて、置いた方に利益が入る詐欺なのかな。
「安易に読み込まないで」QRコード被害の相談急増
男の狙いは何だったのか――。
実は今、国民生活センターも、QRコード決済を巡るトラブルに関して注意喚起をしている。

国民生活センターによると今、通販サイトで購入した商品代金の支払いや返金対応において、スマートフォンによる決済アプリを通じてお金をだまし取られたとする相談が増加しているという。

2025年度の相談件数は8000件を超えていて、2023年度からの2年間で約4倍になっている。

サイバーセキュリティー専門家の増田幸美さんは「闇バイトを引き受けている可能性がある。攻撃者も犯罪者も皆さんが信用しているツールだってことで悪用されやすい状況。『QRコードを読み込んで』という文面をもらったときにも、もらった人自体が身元が確かな方なのか確認してからQRコードを読み込む、こういった癖はつけてほしい」と訴える。

国民生活センターは、決済アプリで一度送金してしまうと返金は困難であることから、十分に注意するよう呼びかけている。
(「イット!」7月2日放送より)

