観光客:エアコンも、冷たい水も、氷も、冷たい飲み物も恋しいです。ただ、本当に暑くて、ここにいるのがとても大変なんです。

観光客:(対策は)たくさん水を飲むことですね。それから、ミストが出ている場所を探したり、水辺の近くに行ったりします。

熱波がヨーロッパを襲っている。

記者リポート:手元の温度計は41度を超えました。普段はパリジャンで溢れるこの場所も、きょうは人出がまばらです。あつい!

6月23日はフランスの観測史上「最も暑い日」となり、当局が異常なレベルの暑さだと警戒を呼びかけた。

■パリのアパートの最上階にある「屋根裏部屋」は“パリで最も暑い”場所

この日、記者が尋ねたのは、“パリで最も暑い”といっても過言ではない場所。

舞台俳優のヤンヌさんは、パリのアパートの最上階にある「屋根裏部屋」で生活をしている。

かつてはお手伝いさんが住んでいたこの場所も、今ではリーズナブルな価格で住める学生などの強い味方となっているのだ。

ただ、部屋の構造上、屋根が吸収した熱がそのまま室内に伝わるため、気温が上がりやすく冷めにくいという。

実はヤンヌさん、今回の猛暑に対処するため、生まれて初めて扇風機を買った。

ヤンヌさん:僕の彼女が暑さに耐えられなくなり、扇風機を買うことにしました。この猛暑は本当に特別にひどいです。

アパートの最上階「屋根裏部屋」に住むヤンヌさん
アパートの最上階「屋根裏部屋」に住むヤンヌさん
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■部屋の温度は37度、湿度は42% 「ありえない!」とフランス人

それでも部屋はかなりの高温で、取材中、汗だくになっている私の顔を見て思わず。

ヤンヌさん:汗を拭くためのタオルはほしいですか?あなたがフランス人じゃないことが分かります。(屋根裏部屋では)暮らせないですよ、これは。

フランス人なら耐えられる環境なのかは分かりませんが、部屋の温度は37度、湿度は42パーセントになっていた。

それにはヤンヌさんも…。

ヤンヌさん:ありえない。あなたたちはうそつきです!うちが37度なわけない。僕にとっては、パリで人生で経験した中で最悪の猛暑です。

「経験した中で最悪の猛暑」とヤンヌさん
「経験した中で最悪の猛暑」とヤンヌさん

■パリの景観を守るため暑さに耐える

フランス人たちが暑さに耐えている理由の一つには、景観を守るための規制がある。

たとえば、エアコンの室外機をバルコニーなどに設置して建物の外観が変わる場合、原則として自治体から実質的な許可を得る必要があるのだ。

さらに共同住宅では、これとは別に、管理組合や大家の承認が必要になる。

こうした事情もあり、私の家にも当然、日本で一般的な室外機付きのエアコンはない。

記者リポート:我が家では景観への配慮から、エアコンの室外機の設置が禁止されています。そのためフランスの伝統的な方法であるシャッターで日差しを防いで、この簡易のエアコンを設置して今の暑さをしのいでいます。

景観を守るための規制
景観を守るための規制

■飛ぶように売れる扇風機 一方で変化も

そうした理由から、人気が集まるのは、扇風機だ。

パリ市内の雑貨店では、扇風機が飛ぶように売れ、200台あった在庫が数日でなくなった。

ただ店長は、扇風機の需要が高まる中でもパリジャンのニーズの変化を感じていた。

雑貨店店長:ことしは、エアコンを求める人がどんどん増えています。これから数年で、エアコンは普通のものになっていくと思います。

飛ぶように売れる扇風機
飛ぶように売れる扇風機

■景観の美しさと快適さのバランスとれた解決策を望む

取材をしていると、偶然、エアコンを運んでいる男性を見かけた。

声をかけると、自宅から経営するエステ店に移動式のエアコンを運ぶ所だった。

ただ、これ1台では従業員が快適に過ごせる職場とはならないと訴える。

エステ店店長:エアコンはほしいんですが、簡単には設置できません。政策や条例が変わることを願っています。そうすれば、エアコンの設置も楽になるでしょう。

でも、パリだって、今のままが素敵なんです。外に室外機の箱が並べば、パリの美しさが損なわれることは分かっています。

今後パリの美しさと、パリの人々の快適さ・健康、その両方のバランスを取る解決策が見つかるといいですね。

(FNNパリ支局・関西テレビ特派員 原佑輔)

エステ店店長
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関西テレビ
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