特に注意すべきなのが歯周病です。
実は、20歳以上の日本人の約8割が歯周病にかかっている、あるいはその予備軍だといわれています。歯の質が良ければ、多少歯磨きしなくてもむし歯になりにくい人はいます。しかし、歯周病は別です。どれだけ口腔ケアが変わります。つまり、歯周病は口腔ケアの充実度と相関関係があるのです。
災害時には、どうしても歯磨きの回数や質が低下しがちです。その状態が続くと、歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットは徐々に深くなっていきます。
次第に歯ぐきから出血し、そこから細菌が作り出す毒素が血液中へ入り込み、全身に慢性的な炎症が起こる可能性があります。
非常時にケアをおろそかにすることが、歯周病やそれに起因する病気にかかるきっかけに成り得るのです。
昨今、厚生労働省と日本歯科医師会が推進する国民運動「8020(ハチマルニイマル)運動」によって、「歯を残すこと」の重要性は広く知られるようになりました。しかし、歯周ポケットが深くなってしまった状態の歯が残っていると、他の病気になるリスクがあります。
個人的に、大切なのは「健康な歯を残すこと」だと思っています。そのためにも、20代から40代のうちに歯周病ケアを習慣化することが重要ですし、非常時でも可能な限り口腔ケアする必要があるのです。
子どもはむし歯リスクが増加
一方、小学生くらいまでの子どもの場合は、歯周病よりも虫歯に注意しなければなりません。

