6月中旬、地元の新潟市に凱旋していたフィギュアスケートの中井亜美(TOKIOインカラミ)。その裏側にカメラが独占密着。『新潟市からオリンピック選手を』という願いのもと整備されたアイスアリーナで育った中井は、メダリストとして故郷に戻ってきた。オリンピックのメダリストがカメラの前で見せてくれたのは高校生らしい等身大の素顔だった。

■県民栄誉賞授賞式での思わぬハプニング

「寝られたんですけど、眠たい…朝早かったし、きのうの夜もみんなで話したり、遊んでいたから。家族で。まだオリンピック終わってからおじいちゃんとおばあちゃんに会ってなくてメダルを渡した。泣いてはいなかったけど、すぐかけて『ニッて』写真撮っていた」

車内で少し眠そうな表情を浮かべていたのは、ミラノ・コルティナオリンピックで銅メダルを獲得したフィギュアスケートの中井亜美(18)。

オリンピック後、初めて新潟に戻ったという中井がこの日、懐かしの景色を眺めながら向かったのは新潟県庁だ。

この日はスノボード男子ハーフパイプの銅メダリスト、山田琉聖と共に県民栄誉賞の表彰式に出席。

県職員が出迎える中、花束の贈呈で思わぬ事態が…レルヒさんがなかなか中井に花束を渡さないという一幕が。

その理由を授賞式後に中井が明かした。

「亜美と琉聖さんの位置が真逆で行ってしまった。そしたら亜美がレルヒさんから青い花束を受け取って、琉聖さんがトッキッキからピンクの花束を受け取っちゃって。レルヒさんがなかなか亜美に花束を渡してくれなくて、頑なにこの右手で花束をつかんでいた。亜美は『ありがとうございます』と言っているのに。めっちゃおもしろかった」

そんなハプニングはありながらも無事に県民栄誉賞の授賞式を終えた中井。

■思い出の公園で見せた18歳の素顔

分刻みのスケジュールの中でできた束の間の休息の時間に立ち寄ったのは、幼いころによく遊んでいた公園だ。

「お姉ちゃんとも遊んだし、友達とずっと遊んでいた。亜美にとって新潟時代によく遊んでいたという公園。なつかしい。交通公園は交通じゃないですか、信号もあるんですよ」

公園を訪れていた人もまさかメダリストが来ているとは思わず、驚きの表情で握手を求める場面も見られた。

この思い出の場所とは別に、中井の競技人生を語る上で外せない場所がある。

「小さいころ頑張ってきた思い出だったり、楽しかった思い出をすごく感じる場所なので、本当に自分自身、安心する場所であり、行くのがいつも楽しみな場所」

■夢の原点・新潟市のアイスアリーナ

浅田真央さんの演技に魅了されフィギュアスケートに興味を抱いた幼き頃の中井だが、アイスアリーナが家の近くにできたことが、中井の人生を大きく変えたのだ。

「(アイスリンクは)上越にもあると聞いていたけど、家から遠かったから通うのもなぁと思って行けていなくて。新体操をやっていたら家の近くにできたので、そこで始めたという感じ。新潟市にできていなかったら多分何もやっていなかったと思う。普通の高校生になっていたと思う」

『新潟市からオリンピック選手を』という思いで2014年2月に新潟市にオープンしたアイスアリーナ。2018年の平昌五輪ではロシアの代表選手の合宿地にも選ばれ、中井はこの時の様子も鮮明に覚えていた。

新潟市にアイスアリーナができたことで競技人生をスタートさせ、夢を抱き、汗を流した少女が新潟市の描いた夢も形にした。

その中井の原点とも言える場所で、県民栄誉賞に続き新潟市スポーツ大賞の表彰式が行われることに。

■再びハプニング!?メダルを忘れて入場…

会場に到着すると待っていたのは、オリンピックでのメダル獲得を涙を流して喜んでいた恩師。

久しぶりの再会を楽しみながら昼食をとることに。新潟のソウルフード『イタリアン』を口にしながら、恩師との話も弾んでいた。

そして迎えた思い出のアリーナでの表彰式。緊張した様子で入場した中井だったが、このとき大切なものを忘れていた。

「メダル忘れちゃった…」

慌ててスタッフが中井にメダルを届けた。それでも動揺を見せず、集まった400人もの観客を前に堂々と感謝の思いを伝えた。

「今の私があるのは当時の先生や仲間たちそして地元の皆様の温かい応援のお陰です」

■夢を抱いた故郷から新たな4年へ

原点の地で実感したのは、多くの人が応援してくれているということ。

オリンピックを目指した原点にメダリストとして帰ってきた中井。地元の応援を背に再び4年後を見据えた戦いが始まる。

「新潟の皆さんが応援してくれているのをこうやって目で見て感じられる幸せな時間だった。銅メダル以上のメダルを獲得したいと思っているので、4年後もしっかり頑張って、またメダルを持って帰ってこられたらいいなと思う」

今後の目標として“新しい私”を掲げた中井亜美。

次シーズンでどんな姿を見せてくれるのか、そして4年後にはどんな景色を見せてくれるのか。18歳のメダリストの活躍に目が離せない。

(新潟ニュースNST編集部)

NST新潟総合テレビ
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