医療の現場で届けられているのは治療だけではありません。
患者の心を支えようと「ラジオ番組」を発信する病院を取材しました。
病院の中に「こんにちは、いつも聖マリアンナ医科大学病院をご利用いただき、ありがとうございます」と明るく優しい声が、響いていました。
神奈川・川崎市の「聖マリアンナ医科大学病院」で始まったのが、院内ラジオ番組「マリラジ」です。
番組は病院の公式YouTubeで聞くことができます。
月に一度、収録が行われています。
パーソナリティーを務めるのは看護師の菊池千歌さん。
普段は患者の生活を支える看護師が、マイクを通して声を届けます。
制作には医療関係者、学生たちも関わっています。
そんな「マリラジ」に込められているのは、病院を“治療を受けるだけの場所”にしない、という思いです。
聖マリアンナ医科大学病院 臨床検査医学・遺伝解析学 信岡祐彦特任教授:
(Q. マリラジ開局の背景は?)病院に入院していると、いろんな不安になることが当然ある。気がまぎれるというふうに思ってもらえれば。
その思いに賛同する一人が、佐々木信幸主任教授です。
佐々木主任教授は、脳卒中やコロナ後の“ぼんやり感”に悩む患者を支える「脳リハビリ」の第一人者。
「マリラジ」ではピアノを演奏し、心の緊張をほどく、やさしいピアノの音色が響きます。
プロの演奏家としても活動する佐々木さん。
診療や授業の合間に医局で放送用BGMを制作しています。
聖マリアンナ医科大学病院 リハビリテーション医学講座・佐々木信幸主任教授:
脳がとても安らかになる。(マリラジが)体を治す方向に向かうような、ポジティブな方向に向かうような一助になれば。
医療の現場で生まれた、声と音楽。
そのぬくもりは、患者にも届いており、「病院が(患者に)近づいてきたみたいな感じ」といった声も聞かれました。
今後はさらに、患者の声を取り入れた内容を充実させていきたいという「マリラジ」。
病院を身近にする、新しい声の形です。
