今週開催される夏の福島最初の重賞、3歳限定ハンデ重賞・ラジオNIKKEI賞・G3(以下、ラジオNIKKEI賞)は、毎年のように人気通りには決まらない難解なレースとして知られる。
そんなレースだからこそ、そして荒れがちな夏競馬だからこそ、今週からは少し違った視点から楽しんでみたい。それは、騎手だ。
今週は、福島にゆかりがあり、福島で強さを見せるベテランジョッキーを紹介しよう。
福島を知り尽くした“地元の名手” 田辺裕信騎手(42)
それは、田辺裕信騎手だ。田辺騎手は福島県出身で2002年JRAデビュー。JRA通算1200勝以上を挙げてきた。
フェブラリーステークスや菊花賞などG1制覇の実績を持っているが、実は去年の福島牝馬ステークスを制したことで、現在福島競馬場で行われる4つのJRA重賞(ラジオNIKKEI賞、七夕賞、福島記念、福島牝馬ステークス)をすべて制覇した“福島重賞完全制覇”のジョッキーでもある。
“対応力”が生んだ一昨年の勝利
オフトレイルで制した2024年ラジオNIKKEI賞後、田辺騎手はこんな言葉を残している。
「あそこまで後方から行くことは考えてなかった」
スタート直後から思い描いていた位置取りとは違った(最後方からのスタート)が、「ペースも流れて逆に巻き込まれなくてよかった。好位からじゃなくても脚を使えた。競馬の幅が広がりました」とも振り返っている。
大切なのは「作戦を守る」ことよりも、「レースの流れに合わせて最善策を選ぶ」こと。
田辺騎手は、大きく出遅れたものの、焦ってポジションを取りに行かずに我慢。
最終コーナー通過時点で11位(全12頭)。そこから上がり最速の末脚で大外から他馬をごぼう抜きしてみせた。まさに田辺騎手の“対応力”が生んだ勝利だった。
数字が証明する“福島巧者”
田辺騎手を「福島を知り尽くす」と呼ぶ理由は、福島での実績にも表れている。
過去10年間、ラジオNIKKEI賞が行われる福島芝1800メートルでは75戦8勝、2着14回、3着8回。複勝圏率は約40%に達し、このコースで安定して結果を残してきた。
さらに、ラジオNIKKEI賞では通算2勝を挙げており、これは現役騎手で最多タイの記録だ。
今年はどんな競馬を描くのか
今年、田辺騎手は前走皐月賞・G1に出走したサノノグレーターに騎乗予定。
初めて福島を走る相棒と、どんな組み立てをするのかに注目したい。
夏の福島開幕を告げるラジオNIKKEI賞は午後3時45分に発走。
みんなのKEIBA ラジオNIKKEI賞・G3
6月28日(日)午後3時から生放送
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/index.html

