フランスで開催中のG7サミットは2日目の協議が始まりました。
アメリカとイランが戦闘終結に向けた覚書の合意をする中で、ホルムズ海峡は本当に開放されるのか。
そして、物価高に歯止めがかかるかも注目されています。
世界をけん引する7カ国の首脳が一堂に会したG7サミット。
注目はやはり、アメリカ・トランプ大統領の動きです。
トランプ大統領は15日、イランとの戦闘終結に向けた覚書に署名したことを明らかにしました。
トランプ大統領:
うれしいことに、取引への署名はすべて完了しました。ホルムズ海峡はすでに一部が開放されています。
これについて高市総理は「今般の覚書の合意は、事態の収束に向けた大きな一歩であるということで歓迎をいたします」と述べました。
G7サミットに出席するためフランスを訪問中のトランプ大統領は、15日に行われたフランス・マクロン大統領との首脳会談で、イランとの戦闘終結に向けた覚書にすでに署名したと自身の成果を強調しました。
トランプ大統領:
ホルムズ海峡は金曜日には完全に開放されます。非常に強力な合意文書なので公開したい。おそらく金曜日以降に公開されるでしょう。
しかし、この覚書の内容はまだ詳細が発表されておらず、19日の署名式後に公開するとしています。
アメリカとイランの合意の発表を受け、ホルムズ海峡の近くには海峡の通過を待つ複数の船舶がありました。
一方、日本時間16日未明、サミットの会場に到着した高市総理。
笑顔で建物に入ろうとしますが、記者から「アメリカとイランの合意についてどう思う?」と質問され「いいことだと思います」と答えました。
この前日、訪問先のイタリアで高市総理は合意について、大きな一歩としたうえで「覚書が確実に実施されて、ホルムズ海峡における自由で安全な航行が実際に確保されることが大事」と指摘しました。
また日本は、イギリスなどが発表した声明に参加し、合意内容の実施を支援する姿勢を示しました。
ホルムズ海峡が事実上封鎖されてから3カ月余り。
この間、原油の輸送は混乱が続き、物価の上昇が相次ぐ状況となっています。
神奈川・横浜市のスーパーでもその影響が直撃していました。
スーパーセルシオ和田町店・鶴田聡部長:
トレーの値段がだいぶ上がってしまって、こういうふたが付いているトレーは合わせた原価になってしまうので、こちらが1番影響受けたかな。バランを入れて彩りよく販売してたけど、こちらをなくしたり資材費は抑えている。
値上げの波が押し寄せる中、店の担当者は「すぐにトレーとかレジ袋とかの値段が安くなることはまだ考えづらい。原油価格も落ち着きましたとなったら、いち早くトレー代も安くなってそのままの販売でいきたい」と期待感もにじませました。
一方で、買い物客からは「ほとんどが高くなっているから(よくなる)期待はしている」「下がってほしいけどそこは難しいと思うから、欲しいときに買えるみたいな環境になってくれたらいいな」とさまざまな声が聞かれました。
ホルムズ海峡が開放され原油の調達が安定した場合、私たちの暮らしはどうよくなるのでしょうか。
経済のスペシャリスト、第一ライフ資産運用経済研究所の永濱利廣主席エコノミストは「通常であればガソリンとかの値段が下がる恩恵が受けられるが、もともと政府が補助金で下げていますから、表面上の数字はすぐには下がらない。ただ何もなければ秋以降の電気・ガス料金が上がってしまう可能性があったのが、今回の原油が下がったことで上昇が抑えられる。我々が実感するいい影響で考えると秋くらいだと思います」と話します。
フジテレビ経済部の智田解説副委員長も、生活への実感は少し先になるとの見通しを示しています。
フジテレビ・智田裕一解説副委員長:
原油や石油関連製品の値段が下がる方向に向かい、物価押し下げを期待できるかは戦闘をめぐる警戒感が完全になくなって供給不安が長期的に解消できるかがポイント。電気・ガス料金でいえば、時間差で3、4カ月ほど遅れて影響が及ぶので、値下がりを実感する場合でも秋口以降になる可能性があり、情勢を注意深く見ていく必要がありそうです。
世界が注目するホルムズ海峡の開放は実現するのか。
覚書の署名式は、19日にスイスで行われる予定です。
