アメリカによるイランへの追加攻撃で再び緊張が高まっています。
ここからはFNNワシントン支局・千田淳一支局長に聞いていきます。
ポイントは「イランに追加攻撃 トランプ氏いら立ち」「ホルムズ封鎖 停戦合意は?」です。
山崎夕貴キャスター:
まずは1つ目のポイントです。今回のイランへの追加攻撃の背景にはトランプ氏のいら立ちがあるということですが、これはどういうことですか。
千田淳一支局長:
トランプ大統領は、イランと停戦合意した4月7日以降、戦闘終結に向けた合意をにおわせて交渉を引き延ばし続けてきたイランに対して、モヤモヤやイライラが募りに募っているということが背景にあります。私も何度も同じ言葉を聞いてきたんですが、CNNテレビによりますと、トランプ大統領が「イランとの合意が近い」「イランが合意を切望している」と主張した回数は、2月の戦闘開始以降、少なくとも38回に上るということです。そうした中で、イランによってアメリカ軍ヘリが撃墜されるという事態が起きました。
トランプ大統領が周囲に対し「イランの攻撃でアメリカ軍兵士に死者が出たら、それが攻撃再開のレッドラインだ」と話していたので、全面的な戦闘再開に至らない形で、限定的な報復攻撃を再開させたということがうかがえるかと思います。
山崎夕貴キャスター:
続いて2つ目のポイントです。日本にも影響を与えているホルムズ海峡の混乱ですが、イランは新たに海峡の封鎖を宣言していますがこれは今、どういう状況とみればいいんでしょうか?
千田淳一支局長:
イランは2月の戦闘開始以降、ホルムズ海峡に機雷を敷設したほか、海峡を通航する船舶に対する攻撃も行ってきました。これによって多くの船舶がペルシャ湾内に足止めされているという状況なんですけれども、これに対しましてアメリカ軍は、2カ月ほど前から戦闘継続の資金源を断つために、イランの港湾に出入りする船舶を対象にした海上封鎖を実施しまして、5月からは海峡を通過する船舶の航行支援を行ってます。
そうした中で今回、ホルムズ海峡付近でアメリカ軍のヘリが撃墜されたこと、さらにはアメリカ軍が報復攻撃としてホルムズ海峡に近いケシム島などを攻撃し続けていることなどを踏まえますと、一層緊迫した状況になっている可能性があると考えられます。
山崎夕貴キャスター:
また刻一刻と状況が変わりそうですね。
トランプ大統領が軍事的圧力を強めるなか今後、停戦合意への見通しはどうなりそうですか?
千田淳一支局長:
トランプ大統領の本音は、イランとの全面的な戦闘の再開は避けて、戦闘終結に向けて早期の合意を目指す考えは変わっていないものとみられています。ただ、トランプ大統領は2週間ほど前には「11月の中間選挙まで合意できなければ、投開票日の翌日にイランを攻撃する」とも発言していまして、中間選挙まで合意できない可能性、長期戦も視野に入れているものとみられています。
ただそうなりますと、選挙ですとか国内経済への影響、戦闘の長期化、泥沼化は避けられませんので、2日連続での報復攻撃も含めたイランの対応を見極めながら合意への圧力を続ける考えとみられます。