観光客が増えたことで、地元の人がなかなか足を運べなくなったお気に入りの店——そんな経験を持つ金沢市民は少なくないだろう。そうした思いに応えるように、金沢で22年にわたり甘味を提供し続けてきた人気店「つぼみ」が、期間限定のかき氷専門店「つぼみ南」を清川町にオープンさせた。「氷がふわふわで、すーっと溶けていきます」——そんな絶品のかき氷を、歴史ある料亭の庭園を眺めながらゆったりと楽しめる。地元の人のために生まれたこの場所の魅力を紹介する。

「地元の方にゆったりとした空間で」—金沢の人気店「つぼみ」がオープン

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犀川沿いにひっそりと佇む「つぼみ南」は、「大人の隠れ家」をコンセプトにしたかき氷専門店だ。金沢市内で22年にわたり甘味を提供してきた「つぼみ」が、期間限定で新たに開いた店舗である。

店主の越沢太一さんは、「つぼみ本店のかき氷を地元の方にゆったりとした空間で味わっていただきたいと思ってオープンいたしました。『料亭 穂濤』の庭園を見ながら過ごすことができる空間も含めて、料理と思っております」。

つぼみ本店は、金沢市柿木畠にあり、金沢21世紀美術館なども近い観光地にあるほか、駐車場もないため、観光客の増加とともに地元客が訪れにくい状況になっていた。そこで、比較的落ち着いたエリアで駐車場も備えた「南」を立ち上げ、改めて地元の人にゆっくりと味わってほしいという思いから始まったのがこの店だ。

ふわふわの氷と旬の素材——こだわりの一杯

メニューは、本店で夏に提供している定番の「黒蜜きなこ」と「抹茶あずき」の2種類に加え、季節限定のメニューも用意されている。

オープン時の季節メニューは、茨城県産のメロンを贅沢に使った「完熟メロン」と、栃木県産のいちごを使った「完熟いちご」の2種類。その時期の旬をそのまま閉じ込めたかき氷だ。

旬のメロンのかき氷を口にすると、思わずこんな言葉が出た。「ひんやり!氷がふわふわで、すーっと溶けていきます。メロンの芳醇な香りもふわっと鼻を抜けて、とてもおいしいです。」

完熟メロンのかき氷は棒茶付きで1500円。庭園を眺めながら味わう一杯は、価格以上の豊かさをもたらしてくれそうだ。次の季節メニューにはアンズが予定されているということで、季節ごとに異なる味わいを楽しめるのも「つぼみ南」ならではの魅力だ。

ミシュラン二つ星料亭の離れ——唯一無二の空間

「つぼみ南」の最大の魅力は、かき氷だけではない。その「空間」にこそ、この店ならではの価値がある。

ミシュラン二つ星を獲得した老舗料亭「穂濤」の離れを間借りする形で営業しており、歴史ある庭園を眺めながら、静かな空間でゆったりとかき氷を楽しめる。木製のテーブルと椅子が置かれた店内からは、窓越しに緑豊かな庭が広がる。

訪れた客からも、その空間への満足の声が聞かれた。「昨日の雨でお庭もしっとりしていて、静かな空間のなかでとても落ち着いた雰囲気だと思います。」
料亭の庭がしっとりと潤う雨上がりの景色とともに、ふわふわのかき氷を堪能できる——そんな贅沢な時間がここにはある。

「抹茶ラバー」も太鼓判——地元客の声

「つぼみ」の本店に何度も足を運んできた常連客も、この新店舗の開店を喜んでいる。「つぼみさんの本店の方は何回も通いました。私、抹茶が大好きで、抹茶ラバーなんですよ。すっごくおいしいです」と話す女性客の表情は、満足感にあふれていた。

観光客が増加する金沢において、地元の人が「自分たちの場所」として気兼ねなく訪れられる店が生まれたことは、地域のコミュニティにとっても意味が大きい。駐車場も備えているため、少し足を伸ばして清川町まで来やすい点も、地元客にとってはありがたいポイントだ。

10月頃まで営業予定——旬を追いかけて

期間限定の「つぼみ南」は、10月頃までの営業を予定している。定番の「黒蜜きなこ」「抹茶あずき」に加え、季節ごとに変わるメニューを追いかけながら繰り返し訪れるのも楽しみ方のひとつだろう。

犀川沿いの静かなエリアに佇む、大人の隠れ家。喧騒を離れ、料亭の庭園を眺めながらふわふわのかき氷をゆっくりと味わう——地元・金沢の人たちのために用意されたこの特別な空間を、ぜひ一度訪れてみてほしい。

(石川テレビ)

石川テレビ
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