6月4日は虫歯予防デーです。

歯の健康をサポートしてくれる「歯医者さん」が先行き不透明な中東情勢の影響で、非常事態に直面しています。

福岡市早良区の「くりさき歯科」です。

歯の治療や検診のため、毎日大勢の人が訪れています。

口の中を治療するのに欠かせない手袋がいま不足しているといいます。

◆くりさき歯科 操崎永士 院長
「やはりグローブ(手袋)というのは必要最低限、重要になってくるので、(ないと)はっきり言って診療できなくなる」

原油から精製されるナフサを原料として作られるニトリル手袋。

中東情勢の影響で3月中から急激に入荷が減少し、現在はほとんどないといいます。

植物が原料のラテックス製の手袋の入荷も途切れがちで、今は通販サイトなどで少しずつ買い集めてしのいでいる状況です。

政府は5月、医療用手袋の備蓄の放出を始めましたが、購入には一定の条件を満たす必要があります。

この歯科医院は当てはまらないため、申請をしてみたものの購入はできなかったといいます。

以前のように発注すれば届くという状況からはほど遠く、器具の洗浄など直接患者に触れない作業では市販の手袋を使用しています。

◆くりさき歯科 操崎永士 院長
「業者さんからも手に入らないですよとか、通販サイト見ても欠品っていうのが続くようになって、余計に不安をあおられる」

代えが利かないものも不足しています。

治療に使った器具を滅菌する際に使う「滅菌バッグ」です。

器具の保管にも欠かせない消耗品ですが、これもナフサ由来のもので現在は入荷が途絶えています。

ほかにも治療の際に患者がつける紙エプロン、器具を置くペーパートレーなどさまざまなものが不足しているといいます。

さらに歯科で販売している歯磨き粉の一部が5月から出荷停止となっています。

石油製品が多く使われている歯科関連商品。

この状況がいつまで続くのか、院長は不安を募らせています。

◆くりさき歯科 操崎永士 院長
「けっこう、石油製品、歯を詰める樹脂とかそういうのも細かく言えばあるので、そういうものが枯渇してくると患者さんにも迷惑がかかることになるし、治すに治せない状況になるのが一番怖いと考えていますね」

アメリカとイランの和平交渉が停滞する中、私たちの生活にさまざまな形で影響が広がり続けています。

医療用品の不足が深刻化 ごみ袋にも影響

医療用品の不足はかなり深刻になっていて、これがデータにも表れています。

歯科医師を対象に行われたアンケートでは医療用手袋に関しては「入荷時期未定」との答えが86%に上りました。

また注射器や滅菌バッグ、マスク、エプロンといった欠かせない物資も「入荷未定」が50%を超えています。

さらに、生活に身近なごみ袋にも影響が出ています。

北九州市ではナフサが使われている指定ごみ袋の製造コストが現在は1.7倍にまで膨れ上がっているそうです。

市では予算をつけて販売価格はそのままにする方針ですが、こうした影響がさらに広がっていくことになりそうです。

テレビ西日本
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