福島県福島市で4人を襲って工場の敷地内に居座ったクマは、6月3日午後11時前に建物の窓から外へと逃げ出した。緊急銃猟体制が敷かれ、市や猟友会が対応を続けていた中で警戒の目をくぐり逃げ出したクマ…現場付近には今もまだ不安が広がっている。

■カギを開け窓から逃げた?
事業所や住宅地で立て続けに男女4人を襲ったクマ。福島市は6月2日・3日と緊急銃猟体制をとり、麻酔銃や箱わなでの捕獲を試みたが、麻酔銃は命中したものの麻酔薬がクマに注入されていなかったことが判明。
さらにクマは建物の窓からカギを開けて逃げ出し、緊急銃猟の体制のなか警戒の目をくぐって門を乗り越えたとみられている。
福島市の馬場市長は「仕方がないとは言えませんけど、尽くしてきた中で結果を出せなかったことは、極めて我々としても反省が残る事だと思っています」と語った。

■都市の生活を習熟か?
日本ツキノワグマ研究所の米田一彦理事長は、今回逃げたクマについて市街地に慣れた「アーバンベア」である可能性が高いと指摘。
「器用に水道回したり、窓を開けるというのは、相当都市の生活に習熟したクマかと思われる」と米田理事長はいう。
この季節のクマは草食性で山菜や木の実を好むため、逃げたクマは河川敷や公園などへ向かう可能性があるという。

■複数の防衛線を張るべきだった
米田理事長は「麻酔銃の次がある。吹き矢もあるしね。確実にとらなければ、次に事故が起きる。完全に逃がさないようにやるべきだったと思う」と話し、クマを逃がさないよう複数の防衛線を張るべきだったのではないかと指摘する。

■見えた課題
今回の緊急銃猟をめぐっては、体制がとられてからクマが動くまで30時間を超える“こう着状態”が続いたうえ、そこから緊急銃猟を指揮する市長へ報告が上がるまでさらに30分ほどかかった。
市は関係機関と連携し、今後も周辺での警戒やクマの捜索を行うほか今回の対応を検証する方針。

一方3日は、いわき市四倉町でもクマの目撃情報が相次いで8件寄せられ、4日は周辺の小中学校などが臨時休校となった。
2026年に入ってからの福島県内でのクマの目撃は400件を超え、人身被害も8人に上っている。

福島テレビ
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