富山湾の沖合でオットセイが発見された。しかし、その首には何かが深く食い込んでいた―。「だいぶ進行していてケガの具合はひどくなっているかもしれない」と専門家はオットセイが深刻な状況にあるとの見方を示す。

小澤俊樹さん撮影
小澤俊樹さん撮影
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富山湾の沖合6.5キロで目撃

6月1日、富山湾の沖合およそ6.5キロの場所で、イヌワシ保護協会の小澤俊樹会長が一頭の海獣を撮影した。映像には、流木のようなものがくるくると回転する様子が映っており、小澤さんは最初「盆栽のような形のいい流木みたいなものがくるくる回って、手のようなものがみえた」と語る。

それはオットセイで、富山湾ではほとんど確認例がない珍しい出会いだったが、状況は深刻だった。

首に絡まるロープ 「1~2日で食い込んだものではない」

映像をよく見ると、オットセイの首のあたりにロープのようなものが絡まっているのが分かる。小澤さんは「どうも首に何かが巻きついていて、ロープ状のものがひっかかっている」と感じたという。さらに、「くるくる回りながら、ヒレのようなもので外そうとするような行動も見られた」と続け、オットセイ自身が何とか取り除こうとしている様子が確認された。

新潟市水族館マリンピア日本海の岩尾一獣医師に写真を見せたところ、「首の付け根あたりに傷があって、何かヒモみたいなものが食い込んでいる。食い込み方は1~2日で食い込んだものではない、だいぶ時間が経っているようにみえる」との見解が示された。

絡まっているものとして岩尾獣医師が挙げたのは、「ロープや釣り糸、定置網の一部」だ。

「人間が扱っていたものが首に巻かれていた」

小澤さんは「人間が捨てたものか、もしくはオットセイが網みたいなものに首を突っ込んで破ってきたものかわからない。いずれにしても人間が扱っていたものが首にまかれていたので、とにかく外したい」と話す。

海上で捕獲することは極めて難しい

岩尾獣医師によると、元気な個体を海上で捕獲することは極めて難しく、「元気もあって泳いでいる状態だと難しい」という。一方で、「普段海にいる動物が陸に近くに来るという時点でおかしい」とも指摘しており、陸に近づいたタイミングが保護の好機となる可能性がある。仮に弱った個体を保護できたとしても、助かる可能性は低いとされている。

小澤さんは「この子が元気なうちに捕獲してロープを切ってあげたい。それだけでいいと思うので。自由になってくれたらなおいい」と訴える。

見つけても近づかず、行政へ連絡を

専門家はオットセイが感染症を持っている可能性も指摘しており、もし見かけた場合でも、むやみに近づかず、行政や自治体などに連絡するよう呼びかけている。

(富山テレビ放送)

富山テレビ
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