急な体調不良に…迷った時に電話で助言「♯7119」
急に体の具合が悪くなったとき、「救急車を呼ぶほどでもないかも…」と迷った経験はないだろうか。
そんなときに頼りになるのが、電話番号『♯7119(シャープ7119)』だ。
全国41都道府県で利用できるこの救急安心センターだが、島根県にはまだ導入されていない。
島根県医師会が5月に早期開設を求める要望書を県に提出した。
東京発で全国へ拡大 全国41都道府県で運用
『♯7119』は、急なけがや病気で救急車を呼ぶべきか判断に迷ったときに利用できる電話相談窓口だ。
正式には「救急安心センター」と呼ばれ、2007年に東京でスタートし、その後全国へと広がった。
鳥取県には2018年に開設されており、現在は41都道府県で利用可能となっている。
センターは原則365日・24時間体制で運営されており、医師・看護師・救急救命士といった専門家が直接相談に応じる。
相談内容が緊急性の高いものと判断された場合は救急車の出動を要請し、緊急性が低いと判断された場合は適切な医療機関の紹介や受診のタイミングについてのアドバイスを行う。

“様子がおかしい”を見逃さない
『♯7119』が担う役割は、単に「救急車を呼ぶかどうかの判断」に留まらない。
「なんとなく様子がおかしい」と感じながらも、「大げさかもしれない」と救急要請をためらってしまう場面でも相談できる。
専門家が状況を聞き取ることで、実は一刻を争う事態であると判明するケース、いわゆる「隠れた重症者」の発見にもつながる仕組みだ。
一方で、軽症にもかかわらず救急車が呼ばれるケースの抑制にも効果が期待される。
救急車の出動件数は増加傾向にあり、高齢化の進行によって今後さらに増えることが見込まれている。
適正な利用が進めば、本当に一刻を争う場面での対応力が高まり、救える命が増えることにつながる。

軽症搬送の多さ浮き彫り 医師会「♯7119」早期整備を要望
島根県内では2025年1年間の救急車出動件数が3万7400件余りにのぼり、そのうち軽症者が約34%、全体の約3分の1を占めている。
県はまだ「ひっ迫する状況には達していない」との認識を示しつつも、『♯7119』の開設の可否を含めて引き続き検討が必要だとしている。
こうした状況を踏まえ、島根県医師会の森本紀彦会長は「島根県を含め6県が未整備。整備をしていただいたほうが県民のみなさんの安心にもつながるのではないか」と述べ、早期導入を強く訴えた。

「一人で判断を抱え込まないで」 専門家にすぐ相談できる体制を
島根県医師会は5月、県に対して『♯7119』の開設を求める要望書を正式に提出した。
医師会は今後も、引き続き早期導入を働きかけていく方針だ。
急な体調の変化に直面したとき、「救急車を呼ぶほどでもないかも…」と一人で判断を抱え込む必要はない。
専門家に相談できる窓口があることは、それだけで大きな安心感につながる。
島根県でもその選択肢が一日も早く整備されることが望まれる。

