コメの価格が下落を続ける中、JA福井県五連の宮田会長は5月の定例会見で、2026年産の新米の価格について「5キロ当たり3400円、3500円あたりが生産者と消費者が納得できる価格なのではないか」との見解を示した。中東情勢の影響などから生産コストは上昇しており、生産コストの目安を下回らないようにしたいと強調した。
米穀安定供給確保協会が示す「玄米60キロ当たり2万535円」が指標に
2026年4月、生産者や卸などが関わる米穀安定供給確保支援機構は、玄米60キロあたり2万535円という生産コストの目安となる指標を公表した。宮田会長はこの指標を念頭に置き、農家からコメを集荷する際に支払う間払い金(概算金)の水準を検討するとした。
JA福井県では2025年産コシヒカリの概算金を60キロあたり2万9000円とした。この金額は民間の仲卸業者の買い取り金額にも影響するだけに、今年の水準がどこに落ち着くかが生産者にとって大きな関心事となっている。
「消費者も生産者も納得できる価格」とは
また、宮田会長は2026年産新米の店頭価格について「5キロあたり3400円から3500円ぐらいに落ち着くのでは」と述べた。そのうえで、「そのあたりをベースに取り引きができれば、消費者も生産者も納得する価格になるのではないか」との見方を示した。
コメの生産コストを巡っては、中東情勢の悪化を背景に農業用ビニールなど一部の資材で欠品が生じているほか、肥料の値上がりも続いており、「今後上がる可能性がある」と指摘した。
こうした状況を踏まえ、概算金の決定時期については「価格動向を見極める」として、具体的な時期の明言は避けた。
一方で、コメの在庫については「かつてないほど大きい」ということも明らかにし、コメ余りによる今年の新米価格への影響に懸念を示した。
生産コストの上昇圧力が続く中、農家の経営を下支えする水準はどこなのか、その上で消費者が“コメ離れ”をしない価格水準はどこなのか、今後の動向が注目される。
