緊迫する中東情勢の影響でナフサ由来の石油製品の品薄が続いている。高市総理は包装資材などの流通の目詰まり解消に向け、関係閣僚に対応を指示したが、現場からは悲痛の声が上がっている。新潟県長岡市のパン店を取材した。
“包装資材”入手困難に
長岡市のパン店『ドルチェ・ヴィータ』。種類豊富なパンが並ぶ店では、中東情勢の影響でそのパンを包む袋に影響が出ている。
店主の青野外四さんは「包装するために使っている袋、パンを一つ一つ包装するために使っている袋、こういったものにかなり影響が出てきている」と話す通り、店では数カ月前からパンを包装するビニールの袋やパンの型崩れを防ぐプラスチック容器、そして持ち帰り用のプラバッグなどナフサ由来の製品が手に入りづらくなっているという。
品薄で価格は1.5倍に
青野さんは「在庫もだいぶ少なくなってきている。入らないというところまではきていないが、数はだいぶ少なくなってきている」と嘆く。
手に入ったとしても、これまでと比べ1.5倍ほどの価格に跳ね上がっているという。
こうした影響を受け、店では5月1日から持ち帰り用のプラバッグを3円~5円値上げ。買い物客にはエコバッグの活用を呼びかけている。
政府に動きも「現場は変化なし」
このような現場の声に対し、高市総理は「ナフサ由来の石油製品について供給継続は可能」と、これまで通りの説明を続ける一方、21日の関係閣僚会議では流通の目詰まり解消を指示した。
「原油やナフサ由来の化学製品を含む石油製品は年を越えて供給継続は可能だが、地方経産局と連携して包装資材の流通の目詰まり箇所を特定し、解消していく」と話す高市総理。
こうした政府の動きについて青野さんは「現場で起きていることに何も変化が起きていない。ひっ迫している状態は続いているので、安心というところにはいかない」と指摘。
店が頭を悩ませるのは、ナフサ不足だけではない。
「ダブル…トリプルパンチ」
数年前から小麦など材料費の高騰が続き、去年の秋と今年の春に一部商品の値上げに踏み切っていた。
そして、ここにきて包装資材の品薄と価格高騰に直面しているのだ。
「ダブルパンチ、トリプルパンチというところ。食パンだったり、日常生活に店が客と一緒にあるという店を目指しているので、なるべく値上げはしたくない」と青野さんは話すが、先行き不透明な状況がいつまで続くのか…。
現場の不安は尽きないのが実情だ。
