中東情勢の緊迫化で国内で医療品の不足が深刻化する中、政府は医療用手袋5000万枚を緊急放出する方針を明らかにしました。
福岡の医療機関でも手袋の不足が続いています。
ホルムズ海峡の事実上の封鎖が続くなど先行きの見えない中東情勢。
石油を原料とする製品の供給が滞る中、国内の医療機関でも深刻な影響が出ています。
福岡市西区の「やまもとホームクリニック」でも…。
◆やまもとホームクリニック 山本希治 院長
「医療用で手袋を使うが長期欠品、モノがない状態が続いていて、なかなか手に入らない状況」
血液の採取や尿の検査はもちろん、患者に触れる際に必要な医療用手袋が不足しているというのです。
注文の画面には「長期欠品」の文言ばかり。
1~2カ月前から手袋の注文をしていますが、納品が遅れているといいます。
女性職員が多いこのクリニックでは特にSサイズの手袋が不足し、代わりに在庫に余裕がある大きいサイズの手袋を使うこともありますが…。
◆看護師
「人それぞれの手のサイズがあるので、採血や点滴の時は手にフィットしていないと血管が探しにくい。MとかLで代用となるとけっこう難しいかなと思う」
こうした中、政府は備蓄していた手袋5000万枚を医療機関向けに放出すると発表しました。
供給不足に一定の効果がありそうですが、不足しているのは手袋だけではないと山本院長は言います。
◆やまもとホームクリニック 山本希治 医院長
「こういう注射針もそうだが、特に18ゲージと書いてある針が一番数が少ない。ほかのサイズの注射針を使うなど、どうにか代用してやっている」
医療用の手袋のみならず、中東情勢の影響で注射針まで不足しているといいます。
◆やまもとホームクリニック 山本希治 医院長
「(注射針などは)僕らも必要に応じて使い分けている。それが普段通りにできなくなりつつあり、一番危惧するところ」
医療現場ではあらゆるものを代用してしのぐ、綱渡りの状況が続いています。
生活用品では値上げラッシュ
一方、生活用品でも影響が広がり続けています。
住宅設備大手の「リクシル」は今週、大幅な値上げを発表しました。
トイレと浴室製品は8月3日の受注分から平均13%値上げ、住宅サッシやドアなどの建材は10月の受注分から平均13%値上げするということで、特に浴室やキッチンは単価が高いので、数十万円の値上がりとなる製品もありそうです。
ほかにも5月に入り、ナフサ不足を含めた中東情勢の影響で生活必需品が相次いで値上げとなることが発表されています。
トイレットペーパーやティッシュペーパー、納豆、豆腐、小麦粉やパスタなどが6月から8月にかけて値上げされます。