子供から大人までもが夢中になる、立体的な形が特徴の「ボンボンドロップシール」。
その爆発的ヒットの裏で“偽物”が横行しています。
偽物には「不自然な表記」や「中国語の説明文」、中には「“ポンポン”ドロップシール」という表記のものも。
さらに人気に乗じた“詐欺サイト”が急増していることも明らかに。購入しても商品が届かないと被害を訴える人は、返金はあったものの、個人情報を盗まれたのではないかと語ります。
シールブームの“光と影”に徹底取材で迫りました。
■出荷数は2600万枚 ブームの火付け役「ボンドロ」 人気過ぎて購入制限の店も
令和の今、子供から大人までとどまるところを知らない「シールブーム」。
ブームの火付け役となったのが、ぷっくりとした立体的な形が特徴の「ボンボンドロップシール」。通称「ボンドロ」です。
製造メーカーによると、「5万枚売れればヒット」と言われるシール業界で、これまでの出荷枚数はおよそ2600万枚。
あまりの人気ぶりに、多くの取り扱い店で品薄状態となっています。
中には、“ボンドロ”を購入できるのは、1人につき1日2枚まで。さらに、3歳から中学生までに限定したという店も。
【“ボンドロ”の購入制限をした店の代表】「年齢制限は、はじめはなかったんです。でも大人の方がたくさん買いに来たり、(フリマサイトで)何千円という売買をされる。子供たちに買ってほしい、喜んでほしいということで」
■ボンドロの“偽物”が急増 逮捕者も
もはや社会現象になっている“ボンドロ”人気。しかしその裏で、ボンドロの“偽物”が急増しているというのです。
(Q.偽物見たことありますか?)
【親子】「ありますね。ネットで買ったのは(偽物)多いですね。すぐ剥がれ落ちる。貼ってもペローンって」
【女の子】「こっちが本物で、こっちが偽物」
(Q.どんな違いが?)
【女の子】「こっちは固いけど、こっち(偽物)は柔らかい」
4月には、大阪・梅田にあったカードショップで、偽物のボンドロを販売目的で所持したとして、経営者が逮捕され、罰金30万円の略式命令を受けました。
■偽物と正規品の違いを検証 ボンボンではなくポンポン? 「才」は「オ」?
一体、“偽物”はどのように流通しているのか。
取材班は大阪や兵庫の複数の店舗を訪ね、偽物とみられる商品を入手しました。正規品を用意し、違いを検証することにしました。
まずパッケージを比べてみると、本物の方には「ボンボンドロップシール」と書かれているものが、偽物の方は『ボンボン』ではなく、『ポンポンドロップシール』と書いてあります。
さらに、対象年齢の「才」の漢字が、カタカナの「オ」のように見えるものや、ほとんどが中国語で記載されているものまで、不自然な表記が目立ちます。
■色や手触りにも違い
さらに細かく調べてみると、偽物のシールは色が薄く、印刷のズレがあり、キラキラ・ツヤツヤと光るような感じがなく、『ただ透明』のように見えます。
材質も本物はツルツルしていますが、偽物は触ってみると、突起のようなふくらみでずっと触っていると痛みを感じる状態でした。
ほかにも偽物とみられる方は、シールの文字が読み取れないなど、正規品とは大きな違いがあることが分かりました。
■開口一番「正規品は置いていない」 悪びれる様子もなく偽物を販売
取材班は、偽物のシールを販売していた店を独自取材しました。
(Q.ボンボンドロップシールは売っていますか?)
【店の関係者】「うちは正規の“ボンボン”は置いてないですね。中国からの取り寄せで、中国のオリジナル商品になるので、正規品ではないです」
開口一番、「正規品は置いていない」と発言。SNSで知り合った人物を通じ、安いものでは、定価の3分の1ほどの価格で、中国から仕入れているといいます。
(Q.だましているという感覚はないか?)
【店の関係者】「そうですね。『本物』とは言っていないので。お客さまに『本物ですか?』と聞かれても、『コピーです』とは伝えているので」
(Q.正規品と偽物との区別がつかない子供もいるのでは?)
【店の関係者】「子供たちの方が詳しいですから。『本物』、『偽物』と店でも言っているし、子供たちも分かって買っています」
その後も、悪びれる様子もなく「正規品が品薄なことに便乗し、偽物を販売していた」と話しました。
■人気の裏側で“偽ショッピングサイト”が急増
さらに取材を進めて見えてきたのは、思わぬ落とし穴でした。
【トレンドマイクロ・詐欺対策チーフアナリスト 本野賢一郎さん】「ことしになってボンボンドロップシールの“偽ショッピングサイト”が一気に増えている」
なんと、「偽のショッピングサイト」まで登場しているのです。
情報セキュリティー会社トレンドマイクロの調査では、“ボンドロ”の取り扱いを装う「偽サイト」が去年3月以降、急増。4月までに併せて750件以上確認されているのです。
■偽サイトにアクセスしてしまった人も
SNSの投稿から偽サイトにアクセスしてしまったというたなかさん(仮名・40代)は「なかなか販売されていないような商品も在庫があって、急いで購入した」と説明し、その巧妙さを訴えます。
(Q.怪しいとは思わなかった?)
【たなかさん(仮名・40代)】「全然思わなかった。種類もすごくいっぱいあったのと、写真も確かに載ってたと思う。すごい高いとかじゃなくて、定価だったので余計、信じました」
しかし、クレジットカードで購入した後も、自宅に商品は届かず、問い合わせのメールに返信も来ませんでした。その後、代金は返金されたものの、田中さんは、不安が続いているといいます。
【たなかさん(仮名・40代)】「(個人)情報もおそらく抜かれたのかなと言う気はします。それがどう使われているのか、売られちゃったりしてるのか心配。
子供がほしがってるから購入しているようなものなので、そこを悪用して詐欺まがいのことをするのは、本当やめてほしい」
横行する偽物と狙われる個人情報。大ブームの中で消費者は冷静な判断が求められています。
(関西テレビ「newsランナー」2026年5月18日放送)