各地で不足が指摘されているナフサ。
その影響は、地方の観光地にも広がっています。
朝の連続テレビ小説のロケ地としても注目されている栃木・大田原市の黒羽地区。
その名産品が、関東有数の清流那珂川でとれるアユです。
川のほとりにある「黒羽観光やな」では、炭火で焼き上げる塩焼きも人気ですが、一番人気はアユの釜めし。
1合炊きの釜にあぶったアユの切り身とアユの骨などからとっただしを入れ、地元産の米と一緒に炊き上げるひと品です。
しかし、この釜めしにも中東情勢の影響が及んでいるといいます。
それが、釜飯作りに必要なメタノール製の固形燃料です。
今シーズンの営業スタートを前に、4月初めに取引業者に固形燃料を注文したところ、注文した分の5分の1ほどしか入ってこなかったといいます。
黒羽観光簗漁業組合・室井秀夫常務理事:
1000個頼んでも200個しか入らない。業者も「注文しても入ってこないんですよ」と。(Q.原因は?)天然ガスが材料ですから、今の中東の問題じゃないか。
営業開始直前に発覚した固形燃料不足。
どう対応したのでしょうか。
倉庫の中にあったのは、さまざまな企業の固形燃料の段ボール箱です。
県内のホームセンターやオンラインサイトなどから従業員総出でかき集めたのだといいます。
釜飯1人前につき1つ使用する固形燃料。
現在、倉庫には約3000個がありますが、十分ではないといいます。
黒羽観光簗漁業組合・室井秀夫常務理事:
7月中旬ぐらいまでしか持たないかなという状況。
地元の名物にもなっているやな漁は、産卵のために川を下るアユを捕まえる伝統的な漁法で、8月から10月にかけて行われるもの。
現在の状況が続くと、釜飯を個別の釜では提供できなくなる可能性があるといいます。
黒羽観光簗漁業組合・室井秀夫常務理事:
大きな釜でまとめて作って、どんぶりで提供するような形になる。そうすると風味もなんでも落ちちゃう。アユの姿も見えなくなっちゃう。
店の名物への悪影響には、「釜が出てこないならちょっと寂しい」などと地元住民も落胆しています。
店は固形燃料を何とか確保するため、業者とのやり取りを続けているといいます。
黒羽観光簗漁業組合・室井秀夫常務理事:
とにかく少しでもいい状態で食べていただく。それだけしか頭にない。