21人が死傷したバス事故で警察は、運転手の供述を超えるスピードが出ていたとみて、車両の詳しい検証を開始した。一方で、バスの手配を巡り、高校側とバス運行会社側で意見が食い違っていたが、調査を行っている国交省は契約書では北越高校がバスの借受人となっていたことを明らかにした。

■供述よりも速いスピード出ていたか

北越高校の生徒など21人が死傷した磐越道のバス事故。

過失運転致死傷の疑いで逮捕された運転手の若山哲夫容疑者(68)は、これまで警察の調べに対し、「速度の見極めが甘かった」「時速90kmから100kmは出ていた」と供述していたが、警察はこの供述よりも速いスピードが出ていたとみて、5月14日、自動車の整備などを行う会社に事故のあったマイクロバスを移動させ、車両の検証を開始している。

若山哲夫容疑者
若山哲夫容疑者
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■バス運行会社の営業担当者から話を聞いた男性

この若山容疑者に知人の知人からの紹介で運転を依頼した蒲原鉄道の営業担当者。

蒲原鉄道を知る男性は「金子(蒲原鉄道の営業担当)に対して、今回の運転手と面談をしないまま、当日のレンタカーの引き渡しまで会っていないと聞いたものだから、なんで時間があったのに本人に会わなかったのかということは問いただした」と、事故後に蒲原鉄道の営業担当者から話を聞いたという。

蒲原鉄道の会見
蒲原鉄道の会見

■「レンタカーと運転手の手配依頼されたと…」

そして、気になったのが、蒲原鉄道と北越高校で食い違うバスや運転手の手配をめぐる認識だ。

蒲原鉄道の金子賢二営業担当は「学校からの要請で『レンタカーを手配して、なおかつ人も頼むよ』という中で紹介をした」と話し、北越高校男子ソフトテニス部顧問の寺尾宏治氏は「『費用を安く抑えたいからレンタカーを手配してほしい』と依頼したことはない。また、運転手の紹介を依頼したこともない」と話している。

蒲原鉄道を知る男性は「寺尾先生が金子に見積もりをとったときに『大型バスいくら、中型バスいくら、マイクロバスいくら、レンタカーいくら』ということで、金子は電話で先生に連絡をしたと。(Q.回答は?)『今回はレンタカーでお願いしたい』と。ついては学校側で運転する先生もいないし、保護者もいないということで『運転手も手配をお願いしたい』という回答だったと聞いている」と話す。

北越高校の会見
北越高校の会見

■「緑・白ナンバーの違い分かると思う」

さらに、寺尾氏は「金子氏を信頼していたので、自分自身の目でナンバーの確認をすることはしなかった。運転手についても、その所属を確認することはしなかった」と主張。

これに対して男性は「緑ナンバーか白ナンバーの区分けはキャリアの長い先生だから当然分かるだろうし、グリーンナンバーの乗務員というのは制服・制帽が社内規則なので」と述べた。

男子ソフトテニス部顧問の寺尾宏治氏
男子ソフトテニス部顧問の寺尾宏治氏

■「運転手の手配はきつく止めていた」

ただ、蒲原鉄道を知る男性はこうした違法と判断される恐れのある運行については注意を促してきたと言う。

「レンタカーを紹介するのは違法ではないと思っているので、レンタカーの話が来たときは『レンタカーの紹介はいいけど、運転手の手配はするな』ときつく言っていた。それは白バス行為になるのでやめろと言っていた」

責任の所在が不明確なままの状態が続く今回のバス事故。

蒲原鉄道を知る男性は「正直に話をして、とにかくこの件をすっきりした形で決着をつけなければいけない」と話す。

NST新潟総合テレビ
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こうした状況の中、調査を行ってきた国交省は契約書では北越高校がバスの借受人となっていたことを明らかに。

金子国交大臣は15日に会見で「この契約書の内容に基づけば、本件事案における運送行為は高校がレンタカーを使用して自ら行った運送行為となる」と話した。

現時点では違法な白バス行為にあたる可能性は低いとみられているが、実際にはレンタカーの契約は蒲原鉄道の営業担当者が結んでいる。

国交省はこうしたバスの手配の経緯についてさらに事実関係を進めている。

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