ハンターを目指す女性についてです。長野県東御市の女性が、猟師兼ジビエ料理店の店主でもある男性のもとに弟子入りして、特訓しています。
■「くくりわな」の講習会に参加
4月26日、東御市で行われていたのは、シカやイノシシの狩猟で使われる「くくりわな」の講習会です。
地元猟友会のメンバーに教わっているのは、東御市の矢代千波瑠さん(42)。
わな猟免許の取得を目指しています。
矢代千波瑠さん:
「(講習会が)2回目ということもあり、だんだん仕組みがわかってきました。力がいる部分があるので、そこを思い切りためらわずに力を入れないといけないなと」
■長野へ移住、そして「次は狩猟だ」
矢代さんはコロナ禍を機に、田舎での暮らしを考え、3年前に千葉県から東御市に移住。
普段は、市内の工場で働いています。
以前、給食の調理員として働いていたこともあり、「食育」としての狩猟やジビエに興味を持っていました。
矢代千波瑠さん:
「(移住して)生活もだいぶ落ち着いてきて、ふと、じゃあ次、何をやるかというので、『そうだ狩猟やってみたかったんだ』と思って、そのタイミングとテレビの放送が重なったという」
そのテレビというのは、長野放送の「みんなの信州」で3月に放送した特集です。
2026年1月にオープンした東御市のジビエ料理店「ふくふく亭」の店主、福島俊治さんを取り上げたものでした。
■放送の翌日に「弟子入り」を志願
福島さんは、東御市の猟友会に所属するハンターでもあり、捕獲したシカやイノシシを自ら処理し、ジビエ料理として提供しています。
矢代千波瑠さん:
「興味があるだけで、実際に(猟師を)やっている方とお会いする機会がなかった。(同じ東御市で)これはぜひ行かないとという、話をすぐに聞きたいという思いでしたね」
放送を見た矢代さんは、翌日に店を訪問。福島さんに思いを伝え、「弟子入り」することになりました。
山肉料理 ふくふく亭・福島俊治さん:
「『実は狩猟に興味があって』ということで、そうですか!きた!と。よし、捕獲!って(笑)。これから狩猟の世界に入っていける方が1人でも増えればと思っていたので、本当にうれしい」
■山で実践研修 シカの「止め刺し」
講習会の後は山へ。
向かったのは、標高約1000mの山の中。
猟友会員:
「これが、わなが入っている状態だね」
けもの道に仕掛けてあるわなを使って、実践的な研修です。
さらに、仕掛けてあった「箱わな」にかかっていた1頭のシカの「止め刺し」(狩猟用語で「とどめを刺すこと」)の場面にも立ち合いました。
猟友会員みなで手を合わせて:
「命をいただき、ありがとうございます」
矢代千波瑠さん:
「2回目ですけど、命を仕留める瞬間はすごく緊張と、かわいそうだなという気持ちはまだある。共存していく上ではしょうがないのかなというのも考えながら、ぐるぐる考えながらやっていくと思う」
山肉料理 ふくふく亭・福島俊治さん:
「あまり増えすぎてしまうと(人里に)被害が出てきてしまうのでこういった活動はどうしても必要だと思ってやっています。女性の猟師さんが仲間に入るだけで、活発になるというか、非常に盛り上がるんじゃないか」
■目指すのは、料理ができる猟師
矢代さんが目指すのは、福島さんのように猟師であり、料理もできるようになることです。
猟師になるための狩猟免許は、わな、網、銃に分かれていて、矢代さんが目指すわな猟の試験は6月です。
矢代千波瑠さん:
「間を見つけながら勉強して、何とか試験で合格したい。自分一人でも貢献できたらいいなと思いますし、女性の方でもできるんだぞって、(女性で)興味ある人は絶対いると思うので」
今後は、週末にふくふく亭でアルバイトをしながら、解体や料理も学んでいきたいと話す矢代さん。
あこがれのハンターになるために。その挑戦は始まったばかりです。