5月8日、仙台市太白区の広瀬川で、アユが大量に死んでいるのが見つかり、その数は2000匹に上りました。
7月1日の漁解禁を前に、地元の漁協関係者からは、落胆の声が聞かれました。
5月8日、太白区根岸の広瀬川で撮影された写真です。
7月1日の漁の解禁を前に、大量のアユが死んでいるのが見つかり、広瀬名取川漁協によりますと、その数は2000匹に上ったといいます。
広瀬名取川漁協 宍戸宗組合長
「ぼう然とした。なんでこうなるんだと」
その翌日、漁協が行っていたのは、流れの弱い場所にとどまったアユを上流に運んだり、さかのぼりやすいように、水の通り道をつくる作業です。
8日の広瀬川は、渇水に警戒が必要とされる基準に迫るほど水量が低下していました。アユは水量不足でせきを越えられず、酸欠状態になったとみられています。
一方で…
広瀬名取川漁協 小池利光専務理事
「何十年も作業しているが、今年くらいアユが多い年はない」
去年秋の産卵の時期にまとまった雨が降ったことが要因で、今シーズン、遡上する量は、例年の6倍に上ると見込まれています。
漁協では、県や国に対して、「渇水への対策をしっかりとってほしい」と訴えています。
一方、広瀬川につながるダムは、限られた水を、農業用水や工業用水などに分けながら放流していて、県は、「ダムの水が枯渇せず川も渇水にならないよう、慎重な運用が必要」としています。
専門家は、限られた水資源の中で、難しい調整が求められると指摘します。
東北大学大学院生命科学研究科 宇野裕美准教授
「限られた水で、どのように(川の)生態系と人間のこと(生活)を両立するか考えることが大事。常に大量に水を流してほしいではなくても、一日だけ、数時間だけ、川の水位を上げてもらう、(ダムの)水を流してもらうとか、もっと科学的に検証しつつ、議論できたら良い」